キムキョンリョン
KIM Kyung-Ryun 
KOREA

ダブルス、シングルス、ミックスダブルス3種目すべてで国際大会金メダルを獲得したオールラウンドベースライナー。フォア、バックともに強烈。近年ではネットプレーにも磨きがかかる。2004チェンマイアジア選手権より国際大会に出場。団体戦の日本戦(シングルス)で7勝0敗。

2011世界選手権国別対抗、ミックスダブルス優勝、2010アジア競技大会ミックスダブルス優勝、2008アジア選手権シングルス優勝、国別対抗団体戦優勝、ダブルス準優勝、ミックス準優勝 2007世界選手権ダブルス優勝、国別対抗団体戦優勝、シングルス準優勝、ミックスダブルス準優勝2006アジア五輪国別対抗優勝、ミックスダブルス銀メダル。2005東アジア五輪国別対抗銀メダル、ダブルス銀メダル。2004アジア選手権国別対抗銀メダル。シングルス銅メダル 安城市庁所属。

GROUND STROKE FOREHAND
グラウンドストローク/フォアハンド
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キムキョンリンは世界選手権の開催される安城市の市役所所属である。いわば地元開催の世界選手権であり、彼女をモデルにしたポスターがつくられ、それをもとにした巨大な垂れ幕が会場にデコレーションされていた。4月の予選会で撮影。

 韓国NO.1女子ベースライナー、キム・キョンリンのクロスシュート。

 日本ではあまりみられない典型的なサーキュラースイングだが、韓国女子ではめずらしくない。バックスイングとフォワードスイングがシームレスになることでパワーアップがはかれるが、インパクトが不正確になりがちな欠点がないとはいえない。キムはテイクバック開始時に右手首を外側に折り(4コマ目)、インパクトの形をつくることで、そのリスクをある程度回避している。おおいに参考になるとおもう。

 踏み込みは、とても大きく、膝のおくりもダイナミック。ウエイトシフト(体重移動)の典型的な形である。実戦ではいつもこうとは限らず、むしろこういう形で打てることはすくないだろうが、こうやって打てることが大事なのはいうまでもないだろう。

 20コマから先はテイクバックの特異さを嫌うひとも黙らせるであろう素晴らしさ、美しさ!同時に模範的である。膝は強靱な強さをもって柔らかく使われ、大きなウエイトシフトを支える。

 ラケットヘッドがほとんど落ちていないことにも注目。それはフラットなスイング(レベルスイング)を引き出し、(ボールコントロールに)必要最小限のスピンしかあたえられていない。

 肘の使い方も模範的、22〜24コマめのヘッドのおくれに注目、動画ではヘッドの走り、(腕〜ラケットが)鞭のようにしなる様子が如実に確認できる。

 左手の使い方がユニークだが、見事なまでにシンメトリーな動きをみせているのが美しい。

グリップはやや厚めのセミウエスタン。模範的なグリップの一つである。

 上段は今年四月の世界選手権予選会より。昨年に続き一位で通過し、韓国NO.1を証明してみせた。国際大会は2004年から連続出場中。特に団体戦における日本戦ではシングルスに出場し、3戦全勝。その割には個人戦での成績がのびないが、まだ22歳であり、これからともいえる。集中力の持続がおおきな課題だろう。世界選手権の開かれる韓国安城市(アンソン)は彼女の地元であり、飛躍が期待される。

 下段はドーハアジア五輪において。国別対抗団体日本戦では、2番のシングルスで辻を大逆転でやぶり、韓国女子のアジア五輪国別対抗4連覇(あしかけ12年だ)の立て役者となった。

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