ド−ハアジア五輪プレヴュ−

アジア五輪韓国予選でのウィヒューハンの殺人カット。長年ソフトテニスをみてきたが、そのなかでも最高クラスの切れ味、ことによると最高かもしれない。この日たまたま凄かったのか、いつもこうなのか、はわからない。大体、昨年までは彼もカットをやっていなかった、はずである。このアジア五輪予選にあわせての新技術である。彼だけでなく出場選手の98パーセントが超A級のカットで武装していた。なかでもこのウイのカットダントツで凄かった。

 全くの伏兵であったこのヂョン・ウイ組であるが、その勝因のかなりのおおきな部分をこの彼のカットが占めている。ボールがUFO型に極端に変型しているのがよく見えるだろう。すさまじい切れである。

 この予選ではヨンドンの復活があまりに衝撃的であり、このヂョン・ウイのことを忘れがちであるが、優勝はこのペアである。

 ヨンドンは驚異的なリターン力をみせつけた。そんな彼が唯一本のレシーブミスを犯したのもこのウィのカットである。サービスボックス深く入ったそのサーブは3センチとあがっていなかったと思う(もちろんこれはサービスエースに分類されるべきものであろう)。その最終予選初戦であるパクキョンテ・ユウヨンドン戦に辛勝し、男子代表決定戦は渾沌としていくことになる・・・・

驚異のベテラン?新人??(年令は中堀・高川と同年輩)。プレーはキムキョンハンそっくりで驚くほど。それもそのはず昨年まではタルソンの所属だった。今年から釜山に移籍。ヂョンとの新ペアでいきなりの代表権獲得である。

プレースタイルはダブルカットのダブルフォワード。ただその取り組みはまだ日が浅くすくなくとも予選時点ではそれほど洗練されているとはいえなかった。あれから半年。どこまで仕上げてきているだろうか。

ペアのヂョン。国際札幌大会での来日経験あり。ウイとともにサンム出身、つまり超エリートである。

新人で大ベテランというのはあまり成功例がない。昨年のヤンドンフンなど典型的な例であろう。誤解してほしくないのだがベテランがだめといっているのではない。ベテランといえどもはじめてのことはたいへんなのである。経験が必要なのである。恐いものしらずの若者なら信じ難い爆発力を発揮することもあるが、ベテランはその恐さをよく知っているし、国家代表の重みと名誉もいやになるぐらい知っている。それがどうもマイナスに働いてしまうことがあるのではないか。

今回の韓国は強いとおもう。しかし穴も不安もある。それがこの予選一位のヂョン・ウイである。団体ではおそらく3番のおさえ。韓国が勝つなら2ー0以外ありえない、という気もする。しかし国際大会の団体戦が2003より3組の点取りになって以来、六回あった3強(台湾、日本、韓国)の対戦で2ー0で勝負がついた例はまだ一度もないのである・・・・ただし韓国が現ルールになってシングルスに負けたことは一度もない。団体戦におけるシングルスは4連勝で無敗。つまり3番に持ち込むにはトップにくるであろうユウヨンドンに勝つことが絶対条件となるとデータは語っている。日本のトップはおそらく中堀成生・高川経生。2003年の世界選手権では雨中の決戦でユウヨンドンを倒した。ありえないとおもっていた再戦が最高の舞台で実現するか?それとも・・・

 

・・・・とここまでは日本で書いた。29日にドーハで久々にみた韓国男子は、う〜んとうなりたくなるようなできの悪さである。テニスが非常に荒っぽい。ダブルフォワード対策をやってきた結果、このようなテニスになってしまったようだ。最近の韓国のなかではもっとも状態が悪いとおもう。ただウイのカットは予選時によりさらに切れを増し、確率も上げている。

一方で台湾男子、これは凄い、史上最強といえるほどのチームに仕上がっている。自信にあふれ、打たれるボールは鋼鉄の意志をもって敵陣につきささる。特に王俊彦の凄さときたらどう表現したらいいのか・・・葉佳霖の状態も完璧。楊勝發も絶好調。李佳鴻も・・・・台湾男子は練習自体がすでにスペクタクルなショーである。今回、韓国男子はそのレベルに達していない。ただ林舜武に元気がなく、ちょっと他の選手にくらべてコンデションが落ちる。

日本は緊張感が高い。当然だが・・・

ソフトテニスは本日が試合開始。まず国別対抗団体戦の予選リーグと、準々決勝が行なわれる。日本は男女とも1時より台湾と対戦。それに勝てればはほぼ銀メダル以降は確定。もし敗れても、金メダルへの可能性は残されるが、準決勝で韓国と対戦することになる・・・

ドーハは昨夜、雷雨。今(6:40)雨はあがっているようだ。

 

 
FILE NO.017
魏休換 
 KOREA

 

 

photo:S.Kannokura