鈴鹿市と四日市市でおこなわれた日本代表強化合宿。台風で施設が使用不能になったり、学生選手の参加が、これも台風の影響でおくれたり、とトラブルがつづいたが、内容はやはり素晴らしい、凄まじい。私はことあるごとに一流の練習風景のすばらしさをといてきたが、自分自身あらためて感じいった。何度もいうが本当にすばらしい。もちろんみた人にしかわからない(あたりまえだ)。私がいったのは10日と11日だが、10日は2時間ほど、11日は午後だけ、と中途半端な日程になってしまったので、詳細なレポートはとてもできない。フォトレポートというかたちでその迫力をすこしでもつたえられればと願っている。

高川の強烈なセカンドレシーブ後ネットにつめる中堀・高川

 あいもかわらず男子を中心にみた。代表6人--中堀・高川・花田・川村・菅野・小林--のうち関東学連所属の菅野(明治)、小林(日体)が関東大学リーグのため11日まで不参加だったのは残念(サポートメンバーとして室谷<弟>と宮下が参加)。

 画像は11日の午後おこなわれた中堀・高川 vs. 花田・川村の練習ゲームが中心。実戦さながらの迫力をすこしでも感じていただけるだろうか。男子はこのゲームも合宿全体も非常にリラックスムードですすんでおり、いわゆる体育会系のムードなどはまるでないが、やるべきことはわかりきっている、というか、とにかく集中力がすごい。さすがに大人の集団である。

 ゲームは一進一退でマッチをとりあったあげく中堀・高川の僅差の勝ち。ハードコートでの実にタフなゲームだった。いつも書いているがハードコートでのゲームが一番おもしろい。こんなことをいっているのは、多分、僕だけだか、これだけは絶対にゆずらない。だいたいたいていの人はハードコートでのゲームなどみたこともないだろう。遅いサーフェースが選手の能力を限界まで引き出す、ということが、まず大きいし、バウンドがフェアというのも大きな要素だ。またグリップするサーフェースはフットワークという点でもフェアである。

 国際大会は今年から3年連続でハードコート(チェンマイ > マカオ > ドーハー)になりそうである(2007年の世界選手権はほぼクレーで決まり)。ある意味幸運なイレギュラーだった昨年の世界選手権の国別の決勝、そして今回の合宿と、ひさびさにハードコートでの一流の凄さを味わった。本番へのとてつもない期待と予感にふるえているところである。

アジア選手権公式ポスター

 ゲームをみて気がついたところはアングルを意識したプレーが以前より目立つこと。これは小浦効果だろうか?高川選手のフォアがすべてオープンスタンスのライジングというのも目を引いた。高川選手はサービスも改良しており、クイックモーション気味ながら、安定し、まとまりのあるフォームになっている。完成度が高いと思う。

 中堀選手はさらにタイミングをつめることを意識しているようで早くて速い。またハードコートということでカットサーブも復活した。やわらかいタッチのロブも相変わらずすばらしい。まさに芸術家の筆さばきを思わせる。球足がおそいコートだからということでことさら柔らかいテニスをという感じはなく、むしろ最近の彼等のテニスよりも激しさをだそうとしているように感じられ興味深い。

 中堀・高川だけでなく花田・川村もふくめてリターンでの厳しい攻めも印象的だ。それにともないセカンドサーブのグレードもあがっているのはむろんである。

 真剣味あふれる練習とはいえ、ノンプレッシャーのなかでのゲームであり、もちろん額面どおりではないことは百も承知だが、レベルアップへの意欲は素晴らしいし、実際にとてもフレッシュな内容だった。とくにそれを中堀・高川に強く感じるのが素晴らしいではないか。花田・川村はこの偉大な大先輩に全力でぶつかっていくだけ、といった風であり、ここ2年の成果の秘密をみた思いだ。そりゃ強くなるだろう。