ベスト アンド ブライテスト 国別対抗戦展望

データは台湾優勝を語っている 男子

表1
3強のアジア五輪における対戦成績
新ルール以降
男子国別対抗
1994-1998
korea taiwan japan
韓国 1 1 2 1
台湾 1 2 3 1
日本 0 0 0 3
旧ルール時代も含む
男子国別対抗
1990-1998
korea taiwan japan
韓国 1 1 2 2
台湾 2 3 5 2
日本 0 1 1 4
新ルール以降の3強の対戦成績
男子国別対抗
1993-2001
korea taiwan japan
韓国 6 4 10 6
台湾 3 4 7 8
日本 3 2 5 8

 表1をつくってみてあらためて驚いた。アジア五輪における台湾男子に圧倒的強さに。データをみるかぎりでは台湾優位は動かない。

 ベテランの廖南凱に年齢的にもっとも油ののった世代である郭旭東・方同賢、蔡和岑(この3人はほぼ同年)、そして若手の劉家綸。この全員が国際大会を2回以上経験しているというのも大きい。のべの国際大会出場回数はなんと26回にもなり、韓国、日本を圧倒している。アジア五輪経験者が3人というのは韓国と同じ。

 葉育銘がいないのは、何度も書くが、本当に残念だが、韓国や日本にくらべて前衛、後衛のバランスが一番とれている。しかも高いレベルで、だ。以前の大会と違うのはボールだ。いままでのアジア五輪はすべて日本ボールが使用されてきた。これがどう影響するか。ただ台湾は自国ボール以外で国際大会を戦うのが、むしろあたりまえなので、全く問題にしない可能性もある。男子は台湾を本命としたい。

全てが3-2の5番勝負

 新ルールでのアジア五輪はいままで2回あったわけだが、その主要対戦である韓国vs.台湾、韓国vs.日本、台湾vs.日本の3対戦は計5回。なんとその全てが3-2の5番勝負までもつれている。いかにこの大会がプレミアムな価値をもつのかという証拠となる数字だ。

その全てをみるという幸運に恵まれたが、その5対戦がそのままベスト5といっても過言でない。 とくに2度あった韓国vs.台湾は間違いなくベストだ。エキサイティングでスペクタクルでドラマテックでそしてデリケートだった。 2度のうち、どちらが、といわれると、優劣をつけるのは忍びないが、よりアヴァンギャルドでかつオーセンテックだったバンコクでの対戦が刺激的だった(右画像はその歴史的ゲーム終了直後のもの)。 これは広島での大会が新ルールの施行から日が浅く、まだ戦術的にも戦略的にも手探り状態だったということも関係していると思う。 それからさらに4年を経た。現在のソフトテニスがどこまできているのか、それが釜山で明らかにになる。
韓国 vs. 日本  
1 - 3 2001東アジア五輪
0 - 3 2000アジア選手権
3 - 2 1998アジア五輪
3 - 0 1997東アジア五輪
3 - 1 1996アジア選手権
2 - 3 1995世界選手権
3 - 0 1993東アジア五輪
台湾 vs. 日本  
2 - 3 2001東アジア五輪
1 - 3 2000アジア選手権
3 - 0 1999世界選手権
3 - 2 1998アジア五輪
3 - 0 1997東アジア五輪
3 - 2 1994アジア五輪
韓国 vs. 台湾  
3 - 0 2001東アジア五輪
0 - 3 1999世界選手権
3 - 2 1998アジア五輪
3 - 0 1997東アジア五輪
3 - 0 1996アジア選手権
3 - 1 1995世界選手権
2 - 3 1994アジア五輪
3 - 2 1993東アジア五輪
1 - 3

韓国はあきらかに以前の韓国とはちがう

李源學

 さて韓国はどうか。ネットプレイヤーは出場国中最高の充実ぶりだ。劉永東、金煕洙、金耿漢のことである。この3人はバンコク大会との連続出場。しかし、それをささえる後衛陣に不安がある。バンコクでは5人中3人までが国際大会初出場というフレッシュさで初優勝をはたした。今回はなまじ情報があるだけにいろいろ考えてしまう。ボール、コートと有利な条件はそろっているが、地元開催の重圧もある。メンタル面で韓国はあきらかに以前の韓国とはちがうのだ。弱くなっていると思う(劉永東と金煕洙は別)。技術的には以前より断然レベルアップしているのだが・・・2番にでると予想される金耿漢が勝てばペースにのれる。キーはここにあると思う。

 なんか発言が前と微妙にちがっている気がしてきたが、韓国に関しては台湾より情報を比較にならないぐらいもっているので、いろいろなことを考えてしまうのである。

 なぜ韓国にたいしてネガティブなことを考えてしまうのか。それはやはり韓国がいくらなんでも負け過ぎたということがある。バンコクで勝利して以来、3年間国別対抗戦での優勝がない。韓国が世界選手権で初優勝したのは1983年で、それ以降では最悪だ。

 韓国は変わってきている。まず国情の変化がそう。ソフトテニスに関しては4年前と大きく違うのはサンム(軍隊チーム)の消滅だ。80年代から90年代にかけての韓国男子は黄金時代を築いたがその栄光はサンムとともにあった。しかし不況の影響でオリンピック種目ではないソフトテニスはサンムの種目からはずれてしまった。それ以降、地方自治体の抱える実業団に活動の主力をうつし、セミプロ集団として、今後を模索している、というのが韓国の現状である。

1998年の韓国男子チーム

 今の韓国チームにはまだサンムの幻影がみえる。その底力に期待したいが、それというのも、今回、韓国がパッとしない成績におわるようなことがあると、あからさまに今後に影響がでるような気がするからである。これは韓国だけの問題ではなくソフトテニス界全体の問題でもあるとも考えるのである。

日本の予想オーダー

  1. 中堀成生・高川経生
  2. 小峯秋二
  3. 三石康人・渡邊彦継
  4. 高川経生
  5. 中堀成生・小峯秋二

 日本は三石・渡邊を計算にいれることは難しいのでこのオーダー以外は考えにくい。東アジアと同じだ。5人のバランスが3ヵ国のなかで一番悪いわけだ。 それはマイナス要素なわけだが、小峯選手がぐんぐん力をつけており、不安材料が減っている。今回の新潟での全日本でも見事な充実振りで、凄いといわれる選手になってきた。中堀、高川、小峯の3選手でタイトルは十分に狙える。東アジアではこの3人+土師選手がいたわけだが、小峯選手はその肩代わりできるレベルに達しているとみる。特にスマッシュ力に関しては高川選手さえも凌駕している。

最強のバンコク戦士

 ただ日本はバンコク大会に北本、斉藤、中堀、高川、平山という夢のような、かつ、その時点での疑いようもないベスト5、でのぞみ、台湾、韓国戦とも僅差ながら敗れたという事実もある。このときは台湾、韓国とも経験値という点では日本に対して遜色があった。果たして今回はどうなるのか。凄い勝負が見られることだけは間違いないのだが。

今回のメンバーに北本・斉藤、あるいは平山・土師がいればそれこそ完璧だが、日本はあえてそれを選択しなかった。どういう理由があるのかは知らないが、残念だし、今後のためにもならないと思う。若い選手は実力でベテランを乗り越えてほしい。それが世代交代ということだ。なんらかの意図をもってやっては地盤が弱くなりだけである。自然淘汰させてほしかった。若い選手にチャンスを与えるということはこういうことではないように思うが・・・国際大会が年一回という現状ではしょうがないのだろうか。

year event men's team
competition
men's
doubles
men's
singles
site
2001 東アジア五輪 日本 中堀成生・高川経生(日本) 方峻煥(韓国) 大阪
2000 アジア選手権 日本 平山隆久・土師宗一(日本) 方峻煥(韓国) 佐賀
1999 世界選手権 台湾 謝順風・陳信亭(台湾) 金耿漢(韓国) 桃園
1998 アジア五輪 韓国 郭旭東・方同賢(台湾) - バンコク
1997 東アジア五輪 韓国 金東善・劉永東(韓国) 劉永東(韓国) 釜山
1996 アジア選手権 韓国 北本英幸・斉藤広宣(日本) 李明九(韓国) バンコク
1995 世界選手権 日本 北本英幸・斉藤広宣(日本) 張漢渉(韓国) 岐阜
1994 アジア五輪 台湾 李明九・劉永東(韓国) - 広島
1993 東アジア五輪 韓国 - - 上海