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2008東京インドア開催 13日 東京体育館
小林幸司
篠原秀典
篠原秀典
小林幸司
平田清乃
上原絵里
上原絵里
平田清乃
高川
中堀
高川
深澤
中堀
森原
深澤
高川
森原
菅野
菅野・佐々木
濱中
佐藤
逢野
第48回東京インドアレポート

近年稀に見るといっていいほどおもしろくレベルの高い東京インドアだった。男子の話しである。プレヴュ−でも名をあげた三組、篠原・小林、中堀・高川。菅野・佐々木の力が際立っていて、その凛としたゲーム振りは会場に緊張感を漂わせ、あきさせない。ざわつくことのおおいこの大会だが、ほぼ9割がたうまった客席も、例年になく、静かに集中してみている感じである。

 篠原・小林は出足から圧倒的攻撃力で8ゲーム連取、一気に決勝ラウンド進出をきめる。むろんダブルフォワード。しかも迷いのないもっとも過激といっていいそれである。圧倒的ダイナミズムでぐいぐい惹き付ける。二人ともレベルアップが著しい。特に今回は小林の好調が目につく。篠原のネットプレー技術のレベルアップも目を見張るばかりである。

 新天皇杯チャンピオンの菅野・佐々木。あまり調子のいい感じでもないのだが、新しいスタイル、つまりダブルフォワードに果敢にチャレンジする意志の強さがすばらしい。菅野はセカンドでもヘヴィ−スピンのカットサーブでネットダッシュをしかける。傷だらけになりながらも果敢に前線にあがるその姿はダブルフォワードの原点であり、まだ課題はたくさんあるものの今後がおおいに楽しみである。もっとも菅野のネットプレーのセンス、技術は抜群であり、あとはスタイルそのものの技術の取得、つまりダブルフォワードのコンセプトのより深い理解と取得がのぞまれる。彼等は中堀・高川、篠原・小林の2組にともにファイナルでやぶれるが、学生2組は問題にしていない。問題といえば学生のほうで4組を大量出場しながらまったく目立つことがなかった。テニスは実に悪い意味で保守的で、代表達のぴちぴちとした活のいい新鮮さを感じるテニスとは好対照。雁行スタイルがわるいとかではなくて、単に弱かった、そんな感じ。国際大会を経験しているのといないのでは、こうも違うのかと感じ入ってしまったものだ。

 中堀・高川は前日の練習から好調。スタイルは雁行陣ベースで一見オーソドックスなもの。しかし、彼等はダブルフォワードを経てきており、保守的なそれであるはずがない。厳しい、ぜい肉のとれたシャープな雁行陣なのである。まだなにか先があるぞ、と予感させられたが、それはほんとに凄いことだと思う。

プレヴュ−

2008年の開幕を告げるビッグインドア。この大会を皮切りに5週連続インドアシリーズが日本列島を縦断する(東京→名古屋→大阪→宮崎→熊本)。なかでももっとも集客力のあるのがこの東京インドアである。日本のトップクラスをほぼ一望でき、ソフトテニス観戦の入門としても最適といえるかもしれない。 男子 新チャンピオンの菅野・佐々木、昨年2タイトルの篠原・小林、世界選手権で巨大な存在感を示した中堀・高川の3組がやはり中心。まったく新しいテニスにチャレンジしている前記若手二組と劇的な変化をへてやや保守化?しつつあるベテラン組のからみが楽しみである。またこの大会は学生選手の登竜門的な側面もあるので、4組と大量出場?する学生選手にも注目!

女子 杉本・上嶋、上原・平田、逢野・濱中の2007タイトルホルダー3組が中心。またナショナルチームを辞退した上嶋、濱中の2大前衛がみられる最後の東京インドアになるだろう。こころしてみてほしい。2組半でる高校生、異色のペアである朴・佐藤にも注目。

男子 菅野・佐々木、中堀・高川、篠原・小林、堀・岩崎、玉川・横江、宮下・花田、渡辺・森田、鬼頭・塩嵜

女子 杉本・上嶋、上原・平田、中川・掘越、逢野・濱中、朴・佐藤、高橋・安藤、深澤・森原、石原・山本