FILE NO.005
チョンインスー 全寅修
 (JUN IN-SOO)選手
 韓国(KOREA)

アジア競技大会シリーズ第3弾
 韓国のエース後衛。国別対抗戦では、日本、台湾戦あわせて3勝1敗はキムヒースーと並ぶ好成績。初優勝への立役者といえる。

 韓国は今回5人中3人が前衛。もうひとりの後衛のチェジフンはあまりたよりにならないので、ひとりで後陣を支えた。
 もっともつい前衛、後衛と書いたが、すでに彼等にはそぐわない表現かもしれない。ディフェンシブなリベロが2人、オフェンシブなリベロが3人といったほうがいいだろう。(オーバーヘッドでない)セカンドサーブが短いとすかさず攻撃的なフォーメーションを敷く(あるいはファーストのアンダーカットが短くなったときも)。ネットプレーも実にうまく日本チームは攻めあぐねた。
 それにしても日本は下手な攻めをしたものだ。相手が二人とも中陣をはると、むやみにぶつけることしかできなかったのである。国内でのレベルの低さがモロにでたといえる。また対策をなにもしていなかったのだろうか。韓国や台湾は実にうまくショートクロス(逆も)をつく。戦術、戦略、技術あらゆる面でのきめの細かさがまるで違う。といっても単純なことだ。日本はほんとうにきびしいコースにうてない。単に技術的な問題だと思う。できないのではなく、やらないのだ。そういう意識で練習されていないのである(つまりイメージがない)。はっきり、日本ははるかにとりのこされている。団体戦連続3位よりも個人戦で2回連続5、6位という結果を深く軟庭界全体が考えねばなるまい。ナショナルチームだけの強化で済む問題ではないのは明白である。日本のテニスが根本から問い直されているのだ。

 話がそれた。FILE003の廖南凱の項で今回の韓国の後衛が地味だと書いたが、彼の強さはそこにある。常に80%というか100%ではないテニスをする(ようにみえる)。つまりパワーが完全にコントロールされているのだ。
 これは台湾(の後衛)からも同じ印象をうける。
 得意はクロスシュート、十分スピードがのり、角度、デプスとも完璧、しかし余力があるというか、楽々配球しているように見える。
 また彼だけでなく韓国には必殺のバックハンドがある。これは問答無用のパワーがあり、何本くらったか(たよりにならないチェもこれだけはすごかった。ベースラインの後ろから打ってもエースになるのだ)。しかもこのバックはタッチショットもうまい。十分にスピンの利いたロブがある。

 それにしても、韓国にはバック、台湾にはカット(念のため、日本でみられるアンダーカットとはかなり打法が異なる。これについては現在分析?中につき後日報告予定)がある。いったい日本にはなにがあるのだろう。

写真は国別対抗戦決勝・中華台北戦対廖南凱・葉育銘戦(ペア金煕洙)団体戦ではこの試合のみ破れた。また劉永東と組んだ個人戦でも廖南凱・葉育銘にファイナル5-7で敗戦。
photo:S.Kannokura