台湾の若手、葉佳霖によるスマッシュ。かなり深い、難易度の高い深いボールである。
ここではフットワークに注目してほしい。たいていのスマッシュは後退フットワークをともない、それがスマッシュの難しさの大部分といってもいいかもしれない。
フットワークは『クロスステップ』と『サイドステップ』のふたつにわけられるが、ここでの葉佳霖はクロスステップを採用している(サイドステップも後日紹介)。
一般的には、クロスステップは深いボールに対して、サイドステップは短距離の移動、といわれており、このふたつのステップが混用されることもおおい。クロスステップで距離をかせぎ、サイドステップで微調整というのがポピュラーな考えである。
ここでの葉佳霖はクロスステップでリズミカルに後退したあと、ジャップすることで打点をあわせている。
しかし肝心なのは、どのステップを選択するか、ということよりも、身体をターンすることである。ネットに対して肩の線を直角か、それに近いぐらい角度つけるということである。このいわゆる半身の態勢をつくることがスマッシュ上達の第一歩であり、その一歩は巨大なものである。この身体を横向きにすることさえできれば、何ステップか?など些末な問題。
それにしても、練習とはいえここでの葉佳霖の躍動するようなリズムは素晴らしく、豊富な練習量を感じさせる。もちろん、世界有数のスマッシュの名手である。グリップは薄めのイースタン。
|