女子ダブルス(3月18日 台中市中興網球場)
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高橋・宗久は、日本国内においては玉泉・上嶋、渡邊・掘越を強烈に追い上げている風で、まぎれもないトップペアの一つであるが、国際的にはほぼ無名であり、台湾の人たちは興味津々だった。「高橋・宗久は日本ではどれくらい強いんだ?」と何回きかれたことだろう。今回の勝利は日本の層の厚さをアピールしたことと思う。 一方、台湾女子は鄭(アジア五輪、世界選手権ともに個人銀メダル)の引退以来ずうっと抱えている前衛力の問題を一向に解決できていない。後衛力はそこそこだし、なかでも復活してきた周秋萍のゲーム力の高さ、そして巧さは、その実績もしめすとおり、第一級だとおもう。ただその周秋萍もふくめて、台湾女子には伝統的(?)にパワフルなところが少しもないので、今の前衛力では難しい。高橋はパワーに溢れ、宗久は、前衛大国日本でも、指折りの名手である。台湾女子にはほとんど勝ち目は無い。 しかし今回、周秋萍と張淑芬のふたりの国家代表後衛にぞれぞれ楊と朱という若い長身の前衛をつけてきた。そのふたりとも、目を見張る程の身体能力と技術力をみせ、まだゲームでは全然それが活かせないものの、今後が非常に愉しみだ。周秋萍につけられた楊意如のバックボレー練習など、これこそバックボレーだ、とほれぼれしてしまうほどのものである。 |
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さてダブルスはその高橋・宗久と周秋萍(CHOU Chiu-Ping)の対決になった。周秋萍だけの名前を上げたのは楊がまるでゲームにはいっていけないからで、ほとんど三対一様相を呈していたからである。 宗久は天理大時代から聞こえた好前衛、現在は上嶋、掘越と張り合う、ここまで到達できる選手はそうはいないという、名手中の名手であり、ここでは比較できる相手すらいない。玄人筋をうならせる前衛的な動きはむろんだが、今回はもっと直接的なそのパンチ力にうなった。こういう瞬発力というかパワーは一流と呼ばれるための絶対的な条件のひとつである、と最近特に感じるようになった。 |
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