中学校の教師には、授業よりも部活動が生きがいという人がたくさんいます。家族も犠牲にして朝から晩まで、土曜日も日曜日も、盆も正月もなく、指導に明け暮れています。 そんなにやりたければ教師をやめてからやりな!といいたくなります。
そんな私も中学校の教員です。 子どもたちはテニスが好きですから一生懸命やります。 教師がいくら横柄でもむちゃくちゃでもやめるわけにはいかないのです。 親も文句が言えないのです。「俺はおまえ達のためにこれだけ一生懸命やってやっているのだ!」という顔でにらむのです。(しゃべる人もいます)
私は硬式テニスの指導もやっているものですから、軟式だろうが硬式だろうが、 子ども達にテニスというもののすばらしさを体験してもらえれればそれで十分だと思っています。 中学校で軟式をやっている子も来ますが、ちゃんと対応しています。
ソフトテニスの指導者にはおおらかさが足りないというのか、まず「今までの指導を否定することからはじめる」人が多いのです。 小学校のときに、硬式テニスをやっていた子がある中学校に入りました。顧問の先生から「硬式をやめてから来い」と言われたそうです。大変強い学校です。
中学1年生大会で、硬式経験者がなんにも指導されていない中学で1位と2位を独占しました。 一生懸命指導している中学校の指導者は、自分の生徒たちに「あんなテニスは邪道だ!テニスじゃない。心配するな。俺の言うことを聞けば、うまくなる」なんて怒鳴ったそうです。
試合の時に「何やっとるんだ!」と大きな声で怒鳴りあげている先生に対して「テニスをしています」と大きな声で返事をした中学生に大きな拍手が沸き起こりました。「馬鹿!」と言われたら「はい、馬鹿です。そんなことを試合の時にいうなら、何で練習のときにそう言ってくれないんですか?」と言っているんでしょうかね。 中学校であれだけさかんなソフトテニスがそれ以後、めっきり少なくなって、テニスをやったこともない人がどんどん硬式を始めるのも中学校の指導者の問題が多いと思いますよ。