アジア選手権観戦報告

 

完勝!!日本男子

  あらゆる意味で評価の難しい大会であり、なにから手をつけていいか迷ってしまうのだが、とりあえず試合そのもののことから始めたい。

 日本のほぼ完全優勝、6種目中4種目に金メダルというのは昨年の台湾と、その内訳はともかく、同じであり、地元開催の面目を保った。
 その内容も充分納得のいくものであり、特に男子はいままで新ルール下では勝ったことない台湾に勝ち、そして1995年以来やはり勝ったことのない韓国も撃破した。この強豪2国を同じ大会で破ったなんて、いつ以来になるのだろう。
 内容が納得というのは日本のテニスがこれ以上無いといえるほど完璧だったからで、とくに中堀・高川に関してはなにもいうことがないほどのできだった。昨年の世界選手権のプレヴューで無慈悲なまでの強さをみせてほしい、なんてことを書いたが、今回の団体戦に関してはまさにその、無慈悲なまでの強さであった。強風が吹き荒れた団体戦であったが、高い打点から打ちまくるそのテニスはながらく筆者が中堀選手にもとめていたもの一致しており、またそれにもちこたええるだけものは韓国にも台湾にも今回ついにみられない。このことには後でふれる。

 中堀選手はほんとうにすごかった。まずサービスがとんでもない。たとえば台湾戦の4番目NO.2シングルス郭旭東戦、いったい何本のノータッチ級エースをとったことだろう。もちろん以前から彼のサービスはとてつもなかったわけだが、さらによくなった。特に最近は威力を重視し、確率がよくない面があったのだが、威力をそのままに確率をあげるという難しいことを実現してしまった。バンコク、タイペイと遅いコートが続いていた国際大会だが、この佐賀をかわきりにすくなくとも釜山(2002アジア五輪)までは速いコートが続くわけで今後さらにこのサービスは生きてくる。
 ストロークも凄い。ストレートのパスひとつみても、きっちり鋭角にラインがとられ、甘さなどみじんもなかった。
 準決勝の台湾とのトップの試合、郭旭東・方同賢戦、5-1で中堀・高川の勝ちとなったのだが、この6ゲーム中、中堀選手のあげたロブは、なんとたったの3本である(むろんこれは強風のなかでのテニスでもあるのだが)。まさに超攻撃型のテニスでそれは決勝の韓国全寅修・金耿漢戦も同様。
 ただ、これが中堀・高川である、と言い切っていいのかどうか筆が迷ってしまうのは、今大会全体のレベルダウンを全身で感じてしまったからで複雑な思いだ。日本が最高のテニスをしたのは疑いないだけに他国の不出来が残念でしょうがない。ソフトテニスは現在4年周期に動いており、そのピークは疑いもなくアジア五輪だ。そのピークのど真ん中に位置するこの大会に期待するのがむりなのか?

左はフェアウェルパーティでの中堀成生選手と台湾の郭旭東選手。実は中堀・高川のあまりのすばらしさに見愡れてしまって彼等のプレー写真がないのだ。

 高川選手というのも後退することを知らない選手であり、見る度になにかしら、アップしているという求道者のようなプレーヤーなのだが、とくに最近はプレーがコンパクトにシンプルになってきており、いよいよ完成期にはいってきたな、と感じるのである。特に今回はストレートのフォアボレーがよかった。ここは以前ならすごいプレーとおおポカが共存する領域だったのだが、技術がみごとに結晶化されつくし、ミスの出る要素がなくなってしまった。また問題となるのはいわゆる後半のテニスだが、団体戦に限って言えば後半など存在せず、それほど強かったわけで、それをうんぬんすることは意味がないことかもしれない。

 ただどうしたわけかサービスの確率が異常に悪かった。ちょっと、サービスに関しては、調子をおとしているようでフォームがばらばらである(風の影響もあったか?)が、それがほとんど問題とならなかった。現在のルールでは前衛(というか2番目にサービスするプレーヤ)のサービスは比重が軽くなるということかもしれない。

これは現行ルールの不備であり改善の余地がある、というより改善されなければならない問題ではないだろうか。たとえばゲームが4ポイントで終わった場合はふたりとも2本づつのサービスをおこなうことができるが、6ポイントの場合だと先にサービスしたほうが4本あとからサービスしたほうが2本となってしまう。これはテニスのゲームが奇数を中心に変化していくという原則?を無視してしまったためにおきている不具合であり、つまり奇数ポイントでサービスを交替すれば解決する問題である。またいまのままだとデュースになると同じプレーヤーがつづけてサービスすることになるが奇数ポイントでチェンジすると、どちらがかアドバンテージをとった時点でサービスチェンジすることになりよりエキサイティングになるとおもうがいかがなものか?

 昨年の世界選手権のプレヴューでも今大会のプレヴューでも書いたように中堀・高川が勝つことが勝利への前提条件で、これほど完璧とは考えなかったのものの、昨年の世界選手権でのテニスや相手の顔ぶれからみてもここまでは(中堀・高川が勝つところまでは)、まあ予想がついた。これでやっと対等だな、という感じとでもいおうか。しかし次の小峯選手の活躍は予想をこえたものだった。彼をみくびっていた、と素直にみとめたい。彼は誠実に落ち着きを払って、自分の持てる力を発揮した。それはとても初出場とは思えないテニスであり、そのマナーも洗練されていて、全体的にマナーがいいとはいえなかった日本男子のなかでは特に光っていた。(ここでいっているのは準決勝、決勝両方のことだ)

 特に決勝は、(2番目のNO.1シングルスにおいて)大観衆で固くなった方峻煥を1ゲームめ風上のゲームでやぶり(かなり強風であり、風下でのゲームは絶対落としてはいけなかったが、方峻煥は1ゲームめ完全に浮き足だっており、痛恨のダウンとなった)以降は風下キープでゲーム終了。韓国がこの2番(NO.1シングルス)にこの方峻煥をつかったのは明らかなオーダーミスであり、これについてはほとんど謎といっていいほどわけがわからないが、多分、日本はなめられていたのだろう(シングルスに関して)。方峻煥はシングルスでは一番高く見積もっても韓国で4番目の選手のなのだ(彼のうえには金耿漢、金煕洙、劉永東がいる)。しかしその4番手があとの個人戦では失ゲーム1で優勝してしまうわけで、あながち韓国の(オーダー)ミスともいいきれないのだが・・・ただ韓国には今回ダブルスの柱である劉永東がいないのでそちらを気にしたのかもしれないが・・・続く

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女子ダブルス結果
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上位入賞者一覧


参考