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アジア選手権基本情報 2008 | 2004 | 2000 | 1996 | 1992 | 1988 | 旧アジア選手権 | 歴代優勝者
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シングルスプレヴュー男子編 日本男子最後の壁

シングルスがアジア選手権の種目にはいったのは1992年の第二回大会(ジャカルタ)から。この時は公開種目。これは他の大会に先駆けてのことになる。

世界選手権は1995年の岐阜大会、東アジア競技大会は1997年の釜山大会 アジア競技大会はずうっとおくれて2002年の釜山大会からになる。

1993 アジア選手権(クレー) 廖南凱(台湾)
1995 世界選手権(砂入人工芝) チャンハンソブ(韓国)
1996 アジア選手権(ハード) イミョング(韓国)
1997 東アジア五輪(クレー) ユウヨンドン(韓国)
1999 世界選手権(インドアハード) キムキョンハン(韓国)
2000 アジア選手権(砂入人工芝) バンジュンハン(韓国)
2001 東アジア五輪(砂入人工芝) バンジュンハン(韓国)
2002 アジア五輪(クレー) キムキョンハン(韓国)
ルール変更
2003 世界選手権(クレー) バンジュンハン(韓国)
2004 アジア選手権(ハード) リンシュンウ(台湾)
2005 東アジア五輪(ハード) 王俊彦(台湾)
2006 アジア五輪(ハード) 王俊彦(台湾)
2007 世界選手権(クレー) キムジュボク(韓国)
2008 アジア選手権(クレー) キムドンフン(韓国)
2010 アジア五輪(ハード) イヨハン(韓国)
2011 世界選手権(クレー) キムドンフン(韓国)

以降 現在まで16度のシングルスタイトルが争われた。うち韓国が12勝、台湾が4勝、日本0勝、と韓国が圧倒している。

しかしハードコート限定でみてみると韓国3勝、台湾3勝と完全に拮抗。しかも韓国の3勝のうち2勝は旧ルール時代の勝利で、新ルール下では台湾3勝、韓国1勝となる。データというのはおもしろい。

王俊彦 昨年秋の台湾全国運動会より

その新ルール下で台湾があげた3勝のうち2勝(2005,2006)をあげたのが6年振りに代表復帰した王俊彦である。

王は2003年の世界選手権(広島)で電撃的なデヴューを果たし、翌年のアジア選手権でも主役(団体優勝、ダブルス準優勝)となった。とここまではダブルスでの活躍だったが、2005年の東アジアではシングルスを含む3冠(団体、ダブルス、シングルス)を獲得、翌年のドーハアジア五輪でもシングルスに優勝した。以後ぷっつりと国際舞台から姿を消し、今回はそのドーハ以来の登場ということになる。

実は彼はこの間も代表選抜にはトライしつづけていた。単純に代表に勝ち残れなかったのである。急に弱くなるはずもなく、彼をとりまく環境が変わったということが一番大きい、要するに練習できる環境がなかったのである。今回の台湾予選でも4位と地元枠でやっと代表権を獲得したように、今の王は以前の王とはちがう。今回彼に多くを期待することはできないかもしれないが、そのポテンシャルの高さは折り紙つきであり、上位にあがれば怖い存在かもしれない。

ただ本音をいえばシングルスプレーヤとしての彼よりも広島〜チェンマイ〜マカオでみせたダブルフォワード王俊彦がもう一度みたい。今ダブルフォワードいえば楊勝發・李佳鴻、あるいは篠原秀典・小林幸司だが、以前は王俊彦・趙士城、王俊彦・方同賢であり、特許をもっている(??)のは彼なのである。

台湾予選一位の林はまだ高校生。高校生が予選を勝ち抜くのは1999年世界選手権での劉家綸以来のこと。林は2009年の国際ジュニアU15のシングルス優勝者。その国際ジュニアでは際立った強さをみせていた。ただ最近の彼のテニスはみたことがない。

実は今年の春、彼の所属する後壁高中を訪問し彼の練習ぶりもみてきたのだが、短い時間でわかる訳も無い。

広州アジア競技大会国別対抗団体決勝での郭家瑋(台湾)。中本と死闘を展開。

予選二位の郭家瑋は国際大会初出場だった広州アジア競技大会の団体決勝で中本に競り勝った試合が光る。トップ楊勝發・李佳鴻が団体戦で初めて負けた後を救った試合である。この試合でみせたメンタルの強さは本物だろう。ただ全体としてはムラがあり個人戦での実績は無い。


キムドンフン。昨年の世界選手権予選より

さてドローはまだみてないがキムドンフンが第一シードだろう。前回優勝、昨年の世界選手権優勝。彼が出場した国際大会はこの2大会。団体戦でもシングルスに出場し全勝で優勝に貢献。つまり彼は国際大会のシングルスで負けたことがないのである(2009国際ジュニアの優勝もある)。

但し、だ、ハードコートでの実績はない。2010年のアジア競技大会ではダブルス予選次点だったがシングルス予選では決定戦に進めず 代表入りすら逃した。

もっとも注目すべき選手だし、実績的には本命だが、絶対ではない。彼のスタイルはハードコートに合わないのではないかとおもう。 少なくとも昨年までのスタイルをここにそのまま持ち込むなら、勝ち目は無いように思う。

ただ当然のことながら、彼の当面の目標は2014インチョンアジア競技大会であろう。サーフェースはハードが予定されており、このサーフェイスへの取り組みが、最終的には、おざなりになるとも思えず、そのへんはどうなのか?興味深い。

韓国の二人目はハンジュオンがエントリー。昨年のアジア選手権に開催国ワイルドカードで出場していた選手。

中本 広州アジア競技大会シングルス準決勝で。イヨハンに惜敗し銅メダルに終わる。そのテクニカルなテニスはハードコート向き。 長江 鹿児島での最終合宿にて

日本男子はこのアジア選手権に限らず四大国際大会でのシングルス優勝がない。先に書いたように現在までに16回のトーナメントがあったのだが、残念ながら一度も日本人が頂点に立ったことはない。中堀、平山、高川、小峯、篠原といったシングルスの名手がなんども後一歩までせまりながら、突き崩せなかった日本男子最後の壁がこのシングルスだ。現在、計7種目あるソフトテニスで日本人が優勝者に名を刻んでない唯一の種目でもある。

ちなみに韓国は全種目に優勝、台湾はミックスダブルスのみ優勝がない。

長江、中本という前衛陣が出場する今回の日本男子。長江は昨年のアジア選手権でドンフンと二度あたり肉迫、ほとんど勝ちかけた。負けなかったドンフンが凄いとおもわせるほど長江がとことん追いつめたのである。多彩なスピンを駆使し、勝ち急がないそのテニスはドンフンと好対照。最後に勝敗をわけたののもその決定力の無さであったわけだが、それはつまりクレーコートであったからだ。ハードならドンフンに勝てる、そうおもう。

インドネシアのエディとフェリー。昨年の世界選手権団体韓国戦より。テレビで生中継された準々決勝での対戦。堂々たるゲームだった。

不気味なのは東南アジア勢、特にインドネシア、フィリピン、タイ。2004のチェンマイ大会では絶対的存在だったバンジュンハン(2000アジア選手権、2001東アジア五輪、2003世界選手権と新旧両ルールでタイトルを持つ)がインドネシアのエディ(元デ杯代表)に敗れるという大波乱があった。東南アジアは昨年よりシーゲームスへの正式参加が成り、非常にもりあがっていることもあるし、南国嘉義での開催も彼らにとっては最高だ。しかもハードコートも彼らの庭である。優勝まであってもおかしくない、そう思うし、そういう時期にきているのではないか。

シーゲームスは2年に一度開催される東南アジアのオリンピック。東アジア五輪のようなものだが、歴史はずうっとこちらのほうが古い。東南アジアにおける同大会の盛り上がりは日本人の想像を絶していて、日本でのオリンピックの盛り上がりがそれにあたるだろう。昨年はインドネシアで開催され、ゾフトテニスでは地元インドネシアが完全優勝した。多額の報奨金が支払われ、選手はひと財産築いたほど。

シングルスは開会式の翌日の16日最初の種目として行われる。