女子力の時代?

ミックスダブルスプレヴュー 2013東アジア競技大会

今回ばかりは・・・・

東アジア初登場のミックスダブルス。各国フルエントリーということで5組づつがエントリーできることになる。

3強だけでも15ペア!!という大盤振る舞いである。ああこれがダブルスで実現していたらどれほどすばらしかったことか?

ダブルスでは3強枠だけだと6ペア!!半分にも満たない。6カ国出場するので、全部でも12ペアにしかならないじゃないか?何か間違っている。エントリー方法が異常なのである。

当サイトではさんざんミックスダブルスの魅力を説いてきた。その気持ちに噓偽り誇張はない、これは真実だ。

今回もといいたいところだが、今回ばかりは・・・・

その凄まじさは筆舌に尽くし難く・・・

キムキョンハン。2008年アジア選手権ミックス決勝にて。2003世界選手権、2008年アジア選手権とミックス2タイトルを持つ。彼が国際大会ミックスにエントリーしたのはこの2大会のみであり、無敗ということになる。
キムキョンハン。2008年アジア選手権ミックス決勝にて。2003世界選手権、2008年アジア選手権とミックス2タイトルを持つ。彼が国際大会ミックスにエントリーしたのはこの2大会のみであり、無敗ということになる。

ミックスダブルスが国際大会に登場したのは2002年のアジア競技大会からである。

当時はかの韓国3トップが全盛、彼らに代表される男子巨人ネットマンの独壇場がミックスダブルスだったのである。

彼らの時代はそのままソフトテニス史上の最盛期(日本の齋藤、高川、台湾の方同賢、李佳鴻、葉育銘、劉家綸らが同時代に存在するというのは奇跡)と言って間違いないが、えりすぐりの猛者賢者による前衛戦、叩いて叩いて叩きまくる、空中戦の凄まじさは、筆舌に尽くし難く、極上のエンターテイメントがコート上で展開されたのである。

キョンリョンの妖艶なテニス

2008年のアジア選手権制覇を最後にキョンハンが去り、スリートップの時代が過ぎ去ったあと、ややミックスは変質する。スリートップに鍛えられたキムキョンリョンの『女子力』の時代が2年つづいた。この2年間で李佳鴻や中本圭哉といった日本、台湾を代表するストライカー、ファンタジスタを手玉にとるキョンリョンの妖艶なテニスはミックスに全くちがった魅力をもたらした。さらに彼女を支えるキムテジョン、チヨンミンが、スリートップのポテンシャルにははるかにおよばないとはいえ彼らを間近で見て育っており、手堅い職人芸をみせ、それが印象的だった。

2010アジア競技大会(広州)決勝風景。左からチヨンミン、キムキョンリョン(韓国)、李佳鴻・鄭竹玲(台湾)
2010アジア競技大会(広州)決勝風景。左からチヨンミン、キムキョンリョン(韓国)、李佳鴻・鄭竹玲(台湾)

もうなにも残っていない?

そのキョンリョンも昨季限りでコートを去った。日本のファンタジスタ中本圭哉は不出場、李佳鴻もいない。もはやミックスにはなにも残ってはいない、というと悲観的にすぎるだろうか?

今回、期待できるのはやはり杉本、エーギョン、鄭竹玲、小林奈央らの『女子力』だろうか?

左からキムエーキョン、杉本瞳、小林奈央、鄭竹玲
左からキムエーキョン、杉本瞳、小林奈央、鄭竹玲

たよりの韓国男子前衛二枚は大学出たてのいわばペイペイであり、将来はともかく現在は全く期待できない。

柴田にそれをおおいに期待したいが、日本にはミックスという種目がない。つまり多くを望むのは酷とも言えるし、実際未知数だ。

新チャンピオン長江の再スタートに注目

試合は予選リーグ、決勝ノックアウトトーナメントとすすむ。リーグは8つあり、それぞれの一位のみが決勝ラウンドへ。
A組の一番つまり第1シードには、ついに日本男子にシングルスタイトルをもたらした長江が小林とのペアで。むろんこれは昨年の小林奈央のアジア選手権優勝をうけてのものだが、昨日生まれたチャンピオンの再スタートとして注目を集めるだろう。同組にはキムボミ・キムボムジュン(韓国)、ジャンワンチー・ユカイウエン(台湾)と女子後衛、男子前衛というオーソドックスなペアが3組そろっている

シングルス優勝直後の長江
シングルス優勝直後の長江

杉本・柴田はグループG。キムドンフン・ユンスジョン(韓国)と同組だがここは突破できるだろう。キムエーギョン・パクサンミン(韓国)が第二シード(H組1番)。準々決勝で杉本・柴田とあたることになる。H組には篠原・森原がいる。第3シード(E組1番)は鄭竹玲・林聖發(台湾)。鄭竹玲はアジア競技大会ミックスで李佳鴻と組み銀メダル。このドローだと3位は堅い感じだがどうか?







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