統一王座決定戦!!女子シングルスプレヴュー。 韓国のハードコンプレックスを解消?

昨年のアジア選手権のエントリーにタイトルホルダーがジャンワンチーだけ、という寂しさだった女子シングルス(前年2011の世界チャンピオンキムエーギョンは嘉義まできていたのにシングルスにエントリーしていない)。今年はその世界チャンピオン キムエーギョン、アジア競技大会金メダル ツォアレイ(中国)、そして新アジアチャンピオン杉本瞳、2006アジア競技大会金メダル ジャンワンチーと現役のタイトルホルダーがそろい踏みということになりそうだ。

統一王座決定戦である!

さらに各国にはシングルスの得意な選手がずらりとそろい、しかもフリー、メダル争いはかつてないほどに混沌としそうである。

 

左から2012アジア選手権チャンピオン杉本瞳(日本)2011世界選手権チャンピオン キムエーギョン(韓国) 2010アジア競技大会金メダル ツァオレイ(中国)、2006アジア競技大会金メダル 江婉埼(台湾)
左から2012アジア選手権チャンピオン杉本瞳(日本)2011世界選手権チャンピオン キムエーギョン(韓国) 2010アジア競技大会金メダル ツァオレイ(中国)、2006アジア競技大会金メダル 江婉埼(台湾)

日本は東アジアでは現在2連覇中(2001水上、2005玉泉)。現全日本チャンピオンの大庭彩加がいないのが残念だが、アジアチャンプで2010、2011と全日本を連覇した杉本、昨年の全日本チャンピオン小林にメダルの期待がかかる。

特にアジアチャンピオンになったばかりの杉本は今大会の女子シングルスの中心といえよう(2010年の全日本もハード開催)。昨年、不参加だったツァオレイ、キムエーギョン(団体戦では対戦し、杉本の1-4)との対戦が楽しみ。

小林は既に書いたように、国際大会初登場だった2011世界選手権でアジア五輪金メダリストのZツァオレイに勝ち華々しいデヴューを飾っている。昨年のアジア選手権では台湾の鄭竹玲に敗退。鄭竹玲には2011年の世界選手権団体戦でもやぶれており、現在2連敗中。メダル争いとは別に、このほぼ同世代ライバルの対決もみどころの一つといえる。

 

左から鄭竹玲(台湾)台湾国体優勝等シングルス強者でもある。小林奈央(日本)昨年の全日本シングルス優勝。キムボミ(韓国)コリアカップ国際大会シングルス優勝、イソイ(韓国)韓国代表選抜シングルス一位。
左から鄭竹玲(台湾)台湾国体優勝等シングルス強者でもある。小林奈央(日本)昨年の全日本シングルス優勝。キムボミ(韓国)コリアカップ国際大会シングルス優勝、李知怡(台湾)台湾予選一位) イソイ(韓国)韓国代表選抜シングルス一位。

その台湾女子は江婉埼、張文馨、鄭竹玲と国際大会シングルスで何らかの実績を残しきたシングル強者がそろったが、シングルス予選一位はそれら3人をおさえて国際大会初登場の李知怡が優勝している。台湾得意のハードだけに注目だ。

 

wsinglesそのハードが苦手な韓国、韓国女子がハードコートのシングルスタイトルをとった例はなんと1996年のアジア選手権でのキムキョンジャまでさかのぼる必要がある。まだルール改正前の話しである。つまり2003年以後の現行ルール下で韓国女子のハードコートでのシングルス優勝は、まだ、無い(但しクレーコートでの個人戦シングルスは6度中5回優勝と圧倒している。現在3連勝中)。ということは韓国は安全パイか、というとそうでもない。

韓国は近年ハードコート対策に積極的に取り組んでいる。具体的にはいくつかの国内の大会にハードコートを使用しているのである。

これが韓国のハードコンプレックスを解消しつつあるように見える。それが昨年のアジア選手権ダブルスの初優勝であり、団体戦でキムエーギョンが杉本を圧倒した勝利に現れているようにおもえる。(日本国内での大会が砂入り人工芝のみに偏っているのはちょっと異様。現在のように予選と強化合宿のみがハードコートというのはいくらなんでも閉鎖的、とはいえまいか?)。先月のコリアカップ国際大会では中国、日本(早稲田、ワタキュー)勢をおさえてキムボミが優勝している。無論ハードコート。さらに予選一位だったイソイ。このアンソンの2人とキムエーギョンが中心。

 

OIMG8100
2012アジア選手権準優勝 北朝鮮チョンミョンスク

不気味なのは北朝鮮。昨年のアジア選手権個人戦で二位にはいった。決勝に進出できたのはドローがアンフェアだったからだが、そこであそこまで杉本に肉迫するとは!硬式ベースで技術は高いし、体力レベルはそれはあきれるほどすごい。最後まで勝ちきる力はまだ無いと思うが、波乱を起こすには十分すぎる実力。同国がエントリーするか否かは確認できていないが、中国開催ということで可能性は高い。無論出てほしい。







こちらの記事もどうぞ(関連記事)

コメントをどうぞ

comments

Powered by Facebook Comments