我々はこう勝つ、という意志が全くみえない・・・デイリーレポート 13日 国別対抗団体戦 stage1 アジア競技大会

13日は快晴。

14日より天気が崩れるとの予報もあったが、結局期間中、良い天気がつづくことになる。時々風があるが、まず絶好のコンディション(高層ビルに囲まれているので風はやや複雑)。天候条件がこれほどよかった国際大会は久々である、

最初の種目 国別対抗団体戦はstage-1、stage-2と進む。stage-1は男女とも2ブロックに分かれての総当たり戦で、各ブロック2位までが14日のstage-2に進むことができる。

つまりstage-2はベスト4により争われることになり、3位決定戦のない今大会では、stage-1で2位までにはいれば銅メダルは確定、ということになるわけだ。ブロック分けは2006年のドーハ大会の順位でシードされている。すなわち

男子 1 日本 2 台湾 3 韓国 4 中国
女子 1 韓国 2 日本 3 台湾 4 中国

というシード順になる。

シードの割り振りは日本式が適用された(これは世界標準ではない)。日本男子は中国と同組。日本女子は台湾と同組になる。

日本男子は第一シードはじめてもらい、リーグ一位で抜ければ韓国vs.台湾の敗者と。2位で抜ければ韓国vs.台湾の勝者と対戦することになる。

いずれの場合も準決勝が山場になることには違いないわけだ。韓国vs.台湾の勝者は、(現在の中国の実力を考えれば)ほぼ決勝進出が確実であり、予選リーグ一位が銀メダル保証といえるかもしれない。

なにか釈然としないというか、なんの為のシードかわからないといえなくもない。中国が以前のように強ければあまり違和感のないことのなのかもしれないが・・・

各ブロックから2チームぬけられるという時点でこの割り振りは矛盾をかかえることになるのかも。

ノックアウト式のトーナメントや一位抜けだけなら実に合理的なシード法だ。もっとも見ている側からすればアジア五輪では8年振りに実現した韓国vs.台湾がみられることを素直に喜んだのだが・・

中国戦での篠原・小林。出足固かったが、次第にほぐれ圧倒。

 


中国のチャイ・リー、中堀・高川と対戦

日本男子は初戦のラオス(なかなかいい選手がいた)に快勝したあと、12時過ぎからセンターコートで中国と対戦。

中国は今から13年ほど前は掛け値なしに4強の一角をしめており、日本、台湾、韓国と肩を並べる存在であった。

1997年の東アジア五輪では男子が日本に勝ち3強を切り崩したことさえある。

しかし現在はその面影はない、全くない。

それどころか中国男子は昨年の時点で団体戦メンバーを組めるかどうか、という状況だった。

さすがにそれはなく、この日(13日)朝の初戦で、(2005年の世界選手権で敗れた)モンゴルを超ロングゲームの末破った。つまりそれなりのチームをつくってはきた。

が、そのテニスに全く魅力がない。いったい中国男子が20世紀末に作り上げたチームは何だったか。理解に苦しむ。というのも継承がその痕跡さえもまったくないからだ。いやこれは新しい中国なんだ、というのかもしれないが、それにしてはお粗末すぎる、というか我々はこう勝つ、という意志が全くみえないのだ。それがあるとしても全くの見当違いなのだろう。

ソフトテニス(の本質)をまったく取り違えているように思える。中国のソフトテニスは黎明期に逆行してしまったのだ。

中国の20世紀末の台頭は男女ともに目覚ましかった。我々は脅威も感じたが、それよりもリスペクトが上回っていたように思える。すごい時代がやってきた、と4強時代の到来を率直によろこんだのだ。しかし現状は・・・厳しいことを書くようだがあの時代を知っているものにとって中国チームの現状は実に残念なのである。

篠原・小林快勝のあと、シングルスにでたチェンは典型的な軟投派シングルスでハードコートに実にマッチ。ファイナルで中本を倒した。ソフトテニスにおけるシングルスの特殊性がでているがここではふれない。中本敗戦のあとの、第二ダブルスでは最強のクローザー中堀・高川が軽くしめて2−1で快勝。この勝利でstage-2(決勝ラウンド)への進出をほぼ決めた。

日本vs.中国(男子国別対抗stage-1)

[篠原秀典・小林幸司 5-2 JIAO ・SHI]
[中本圭哉 3-4 CHEN]
[中堀成生・高川経生 5-0 CHAI J・LI]

日本はこのあとモンゴルと対戦し、トップにでた篠原・高川が思わぬ大苦戦(右画像)。前日に足を痛めた高川があまり動けずやむを得ないところ。マッチも握られファイナル12-10で辛勝。もし敗れていれば歴史的な敗戦となるところだが、さすがに踏ん張った。

モンゴルチーム自体今回はやや力が落ちている。モンゴルは日本から多くを学んでいるチーム(留学生多数)であり着実に力をつけてはいるが、この道を行く限りまだまだ道は遠いとおもえるのだが・・・

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中本をファイナルで倒した中国のチェン。この大会ではシングルスのみに出場。個人戦でベスト8。
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苦戦の中本。団体戦5試合中4試合シングルスで起用された。ほぼ同年輩で同様に初出場の中国、韓国、台湾の学生にファイナル負け3つで1勝3敗。厳しい結果だ。
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中国戦での中堀。3番勝負は5−0で快勝



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日本男子 中国戦を終えて

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