・・・いずれにせよ国内最高試合 アジア競技大会予選会プレヴュー


『軟庭のオリンピック』!?


国際大会の予選といえば、全日本総合と並ぶ(あるいはそれ以上)ソフトテニス界最高のレベルの試合が展開されることでつとに有名?だ。以前なら本番の国際大会よりも見所の多い試合とされたのだが、残念ながら、というか喜ばしいというか、国際的な競技力が15年ぐらいまえから飛躍的に向上(つまり日本が勝てなくなった)し、国際大会に準じるレベルというのが適当か。

いずれにせよ国内最高には違いない。以前、月刊「軟式テニス」誌(現ソフトテニスマガジン)は世界大会予選を評して「2年に一度の軟庭のオリンピック」と讃えたぐらいである(世界大会は当時2年に一度。現在は4年に一度。できれば毎年やれるほうがいいとおもうが。次回は1999年台湾で開催)。

なにせ、出場資格がきびしい。ナショナルチームに選抜されるか、技術等級の最上級をもっていなければならないのだ。しかも今回は選手の出場にかけるモチベーションが最大となるはずのアジア競技大会-asain games(アジアオリンピック)の代表決定戦だから、熱戦にならないわけがない。これを見逃すのはほんとうにもったいない!!

とここまで書きながら筆者自身がいけるかどうか現時点で不明、広島は遠い!!

プライドを賭けた激しい勝負の連続

ソフトテニスがアジアオリンピックに参加するのもはやいもので今回で三回目である(アジアオリンピック夏季大会はオリンピック夏季大会の中間年に4年毎に開催)。前回の広島大会(1994)では予選をおこなわなかったので、今回は北京大会(1990)以来の予選開催となる。代表は男女5人ずつという変則編成(現在の国際大会はみなそうである)で、この予選会からは一組ずつ、選抜される。あとの3人(6人)は(ナショナルチームのなかから)連盟理事推薦ということだ。この厳しい予選会をトップでぬけなければ道は開けないわけでトップ選手のプライドを賭けた激しい勝負の連続となるであろう。

考えるだけでゾクゾクするような最高のカード

特に男子の2大巨峰である北本・斉藤組(現世界・アジアソフトテニス選手権両保持者)と中堀・高川組(天皇賜杯3連覇)がぶつかればここ数年(未来も含めて)で最大の見物となるであろう。考えるだけでゾクゾクするような最高のカードが最高の場面で実現する可能性は極めて高い(そういえば天皇杯でのこの2組の対戦はまだない)。

おそらくこの2組がシードされて二次リーグからの参戦となると思う。

ただこの2組ともいささか調子を落としているのも事実で、北本・斉藤組は昨年度(1997.4~1998.3)3タイトル(東日本、東京インドア、全日本インドア)を制したものの天皇杯では2年連続して最終日に残れず、不安を残す。それに過去の国際大会の予選をみても意外に星がのびていないことがあったりする。しかし、第一人者の意地にかけて、残った最大のタイトルを目指しての最高のチャレンジがみられることだろう
北京、広島両方を体験しているのはこのペアと上松選手(北京では大橋選手とのペアで個人優勝)だけであり、ぜひバンコク(クルンテプ)でその屈辱をはらしてほしいもの。

一方の中堀・高川組も日本リーグで2敗したり、全日本インドアでは予選落ちするなどいまひとつピリッとしない。しかし、ブランクがありながら、天皇杯では鬼気迫るプレーで3連覇の大記録を達成しており、ここ一番の強さは抜群である。2年前のソフトテニスアジア選手権の予選会では7戦全勝で通過している実績もある。また3年前の世界選手権の予選では北本組が一位、中堀組が2位になっている(このときは2組が選抜された)。先にもかいたようにこの2組は全日本での対戦は未だない。国際大会の予選では1勝1敗。決着をつけるというとちょっとオヴァーに聞こえるかもしれないが、これほど決定的な場面(での対決)は今後(この2組には)そうは訪れないだろう(国際大会での決勝であたれば最高だが)。

若手最有力 紙森選手が故障のため出場不能?

さて、ちょっとこの両方(のペア)を破って代表までとどくペアがいるとは考えにくい。昨年の天皇杯の決勝で中堀・高川組をG3-0とリードし、G4-3となった第8ゲームではマッチも一本握った神崎・小野寺組は2月の全日本インドアにおいても重厚なゲーム振りで北本・斉藤組を相手にマッチを数本握り、力いまだ衰えず、というところをみせた(特に神崎、斉藤両選手の駆け引きは楽しめた)、対抗馬の一番手にあげたいところだが、予選不参加という情報が入っており(未確認)、もしそうだとしたら残念なことだ。この天才ペアにはもう一度国際大会の晴れ舞台に立ってほしいが・・・
全日本インドアの初っぱなで中堀・高川組を猛打でとばし(3位)、続くHTB杯でも再び中堀組を破り優勝した玉井・紙森組はもっとも注目される若手だが、紙森選手が故障のため出場不能という噂(これも未確認)を耳にした。残念なことだ。

玉井選手は山中選手(天理大→朝日生命)とのペアで出場するらしいが(これまた未確認情報)。この噂が本当ならかえって気楽になり怖い存在になりそう。
天理大のエースというか今年の学連のエース松原・渡邊組も狙ってほしいし、勝つ可能性も充分にあると思う。このペアが全勝で突っ走ってくれたら、男子ソフトテニス界の将来は明るいが・・・。

今年地元(神奈川県)国体をむかえる森田選手(第10回世界大会個人3位)も最近なりをひそめているとはいえ、かえって不気味、練習も充分だろうし・・・(ペアは小峯選手か?)あの強打が炸裂すれば一気にもっていってしまう力はもちろんある。
国際大会経験組では平山・土師組も有力だが、全日本インドアで北本・斉藤組の前に惨敗(3位)している。調子が悪かったのだろうけれども・・・(のちの熊本インドアに優勝)

砂本・宮地組の、負けない強さ?

女子はやはり、砂本・宮地組と上沢・古澤組(多分このペアだと思うが)の東西両エースが中心のあらそいとなりそう。最近調子をあげている管・砂本組のがんばりにも期待したい。NTT中国勢はどこまで地の利をいかせるか?。

女子についてももっとかきたいが・・・砂本・宮地組の、負けない強さ?(変な表現だがわかってくれる人いますよね?)はすごいと思う。
試合会場は広島広域公園庭球場でサーフェイスは、本番の試合が行われるタマサート大学(Thammasat University)のコートと同じ、ハード。余談だがこの過酷なサーフェイスで3日連続はちょっときついのではないか。故障者がでないといいのだが。すこし配慮が足りないと思うのはわたしだけだろうか。また日程も肝心の最終日が平日というのはどうしたわけか。なんともったいないことを!。この時期は大会が目白押しでたいへんなのは理解できるが残念なことである。

もうひとつ残念なことを。4月よりはじまったガオラでのソフトテニス番組の放映予定(変わっていれば幸いだが)に今大会が入ってない。せっかくのチャンスをみすみすのがしてしまったようで惜しまれる。







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