プラスアルファーが・・・・男子団体戦ファーストインプレッション アジア競技大会

TAIW0665日本としては優勝した2006年大会(ドーハ)以来3大会連続三度目の決勝進出、アジア競技大会決勝の場では初の日韓対決(2002年大会で日本は二位になっているが総当たりリーグであり決勝戦はない)。

スリリングなゲームが続くが・・・・

勝負という点ではスリリングなゲームが続き、緊張感は極限、それは国際大会の醍醐味そのものなはずだが。何かか決定的に欠けている気がしないでもない。 TAIW0596

キムドンフンは個人戦ダブルスほどの充実は見られなかったが、まずまずのテニス、ここで見せたテニスは特に新しいところはなく、いままでやって来たことに磨きをかけて完成度を極限まで上げてきた、そんな風である。

とくにボレー技術の錬磨がただごとではなかったことが一目でわかる。

グラウンドストロークでは、韓国独特のフラットボールは相変わらず、左右のダウンザライン、ミドル、そしてロビングと精妙なプレースメントも見事、完成度が高いのでやる事に迷いがない。篠原・小林にはこれでいく、ダブルフォワードはこう攻略する、という確信と強い意志に支えられている。


確信と書いたのは、ドンフン個人はともかく、韓国として、初めて攻略に成功したというわけではないからだ。今それが定着しつつある。そういう段階だとおもう。

なにを考えどう実行してきたか

新しいところといえばキムボムジュンのグラウンドストローク力のアップでこれはドンフンのネットプレーの充実よりもさらに凄い。決勝の出番はなかったパクキュチョルのそれも同様だ。韓国がなにを考えどう実行してきたかが知れるだろう。 基本は、先に書いたように。『いままでやってきたことに磨きをかけて完成度を極限まで上げる』ことだと思うが・・・

ただ肝心のネットプレーに関しては、技術力の底上げは実に見事で称賛に値するが、それを超えた、凄い!と震えるプレーがない、皆無といっていい。それどころかポイントそのものが少ない。

無論、簡単なミスはしない、実に手堅い。ディフェンス力も申し分ない。その地力のアップは昨年とは別人よう、といっていいほどだ。もともとシングルス、ミックスでの活躍もあり、その才能センスには疑いはなく、出来る事を全てやった感はある。しかしプラスアルファーが・・・・

見ているものの心震わせるのはそのプラスアルファーである。 しかし、今回の結果を見る限り、それは必要なかったともいえるわけで、複雑な思いが残る。 端的にいえば。アジア競技大会男子団体決勝というソフトテニス最高の舞台としてはおおいに不満の残る内容だったとおもう。

新アジア五輪チャンプと最後の東アジア五輪チャンプ

TAIW0571 天才、逸材のドンフンがまずまず、ボムジュンのレベルアップ、これで(個人戦では対戦の無かった)篠原・小林がベストでぶつかれば・・・新アジア五輪チャンプに最後の東アジア五輪チャンプが敢然と挑戦すれば・・・わくわくするようなビッグマッチである。

しかしその篠原・小林にもうひとつキレがない、動きにも技にもだ。昨年東アジア競技大会(天津)での充実とはエラい違いである。

なにもこのペアだけでなく、日本男子全体からそういう印象をうける。コンディション調整がうまくいかなかったのか?国際経験豊かな選手そしてスタッフが揃っているだけにそんなことはない、とおもうが・・・

篠原・小林がペアとして国際大会に登場したのは2010アジア競技大会(広州)、以後団体戦で韓国と5年連続計6回対戦、2010(vs,イヨン・チヨンミン)、2012(vs.イジュンサブ・キムボムジュン)に勝利(いずれもタイブレーク)。

2011(vs.チョウソンジェ・キムジュンユン)、2013(vs.イサングォン・パクサンミン)、2014(vs.キムドンフン・キムボムジュン×2)と敗れた。昨年、今年と3連敗、計2勝4敗ということになる。

    韓国の優勝は2002年の釜山大会以来、3大会ぶり3度目の優勝をかざった。個人戦のシングルス、ダブルスをふくめて3金2銅の総合一位も2002年以来大会振り3度目。

準決勝 台湾戦での篠原・小林。李佳鴻との勝負を避け、徹底した林鼎鈞攻めが奏功し快勝
準決勝 台湾戦での篠原・小林。李佳鴻との勝負を避け、徹底した林鼎鈞攻めが奏功し快勝






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