詰め込み運営が競技の質を落とす!!

競技スタートまで一ヶ月 仁川(インチョン)アジア競技大会

ソフトテニス競技開始まで一ヶ月を切った。大会そのものの開幕まではあと20日・・・ネガティブな話しを・・・

今回は異例の後期日程

センターコート。会場は新設されている。
センターコート。会場は新設されている。

韓国インチョンで開催される第17回アジア競技大会(ASIAN GAMES)開幕まで20日と迫った。(9月19日開会式ー10月4日閉会式)。

このアジアのオリンピックは実に38競技439種目、会期は16日間にも及ぶ。

ソフトテニスは完全な後期日程で29日に競技がスタート、以降6日間にわたる閉会式の直前までのスケジュールだ。

過去四大会(1998、2002、2006、2010)連続で開会式直後スタートの前期日程であり、後期日程は初参加だった1994年の第12回大会以来となる。

前期日程のメリットは明らかで、メダル確定がもっとも早い種目の一つとなり、競技の知名度に関わらずメダル獲得そのものがメディアに大きく取り上げられる(ことがおおい『日本にメダル第一号!!』とか)。

今回それが残念。後半は当然のことながらすでにメダルはあふれ、さらにメジャー競技の決勝も目白押しだからだ。

先日おつたえした通り、テニス、スカッシュと同会場だが、その3種目以外の会場からは遠く離れており、これもかなり残念、オリンピックの華やかさがかなり減じるだろう。1998、2002、2006、2010と過去4大会連続でメインのスポーツコンプレックス内での開催だった。その華やかさは普段のソフトテニス関係のイベントとは比較を絶している。

2002年大会(釜山)のメイン会場。ソフトテニス会場はそのすぐ側だった(テニスは遥か郊外)。競技以外のイベントも多数でたいへんな賑わいだった。
2002年大会(釜山)のメイン会場。ソフトテニス会場はそのすぐ側だった(テニスは遥か郊外)。競技以外のイベントも多数でたいへんな賑わいだった。

ダブルスがメインではないのか?

2010広州大会女子ダブルス優勝直後ミックスゾーンでメディアの取材をうける杉本・上原。日本女子はこの種目2大会連続優勝中だ。
2010広州大会女子ダブルス優勝直後ミックスゾーンでメディアの取材をうける杉本・上原。日本女子はこの種目2大会連続優勝中だ。

異例なことはまだある。過去四大会(公開種目だった1990を入れると五大会)、団体戦→個人戦と進行してきたが、今回は逆になった。アジア競技大会以外の国際大会でも個人戦→団体戦という流れが続いており(2012、2013)、ついにアジア五輪もという思いだ。

ソフトテニスは基本的に個人競技(ダブルス)、メインはあくまで個人戦ダブルスというのが正しい態度、あり方である。

団体戦を否定するつもりは毛頭ないし、その面白さが無類であることも十分に承知しているが、本質的に主流足り得ないとおもう。

特に現在の3組(2ダブルス1シングルス)点取り戦という味気ない競技法では余計そう感じる。

五輪ではソフトテニスの他にも団体戦と個人戦をおこなう競技が少なくないが、大抵は団体戦→個人戦と進む(例外はそれはある)。ソフトテニスの競技としての未熟を感じる。哲学がない!!(そう感じることは他にも山ほどある・・・)。

2010年大会より、ソフトテニス会場があった広大なスポーツコンプレックス内の広場。こちらも毎日たいへんな盛り上がり。
2010年大会より、ソフトテニス会場があった広大なスポーツコンプレックス内の広場。こちらも毎日たいへんな盛り上がり。

事情が事情だけに・・・

2002年の第14回大会より個人戦が3種目増え7種目となり、会期も5日間から7日間に延びた。

その第14回大会は団体戦を3日間やったあと個人戦5種目の準決勝までを3日間おこない、最終日に決勝をあつめるという特殊な方式だったが、第15、16回大会では団体戦2日間、シングルス2日間、ミックスダブルス1日間、ダブルス2日間と進んだ。個人戦はミックスを除き初日に予選リーグ〜準々決勝、最終日に準決勝、決勝と進行する。

しかし今回は6日間、割を食ったのはダブルス、ワンディートーナメントとなってしまった。男女2種目を予選リーグから決勝までを一日でこなすことになる。

国際大会の劣化は2011年から始まったが、ここでも止まらないということか。残念なことだ。

第15回大会(ドーハ)より。テニスと同会場、同時進行。テニスではリナ、リー(イ)ヒョンテク、スリチャパン、鈴木貴男 等当時のアジアのトップが集結。
第15回大会(ドーハ)の様子。

大会の会期が6日間或は7日間というのはソフトテニスとしては長期とおもわれるかもしれないが、ここ、つまり、オリンピックの場ではそうでもない。類似競技(ラケットスポーツ)では最短である(テニス11日、バドミントン10日、卓球、スカッシュが8日間。ちなみにスカッシュ以外の3競技は7種目、スカッシュはたった4種目を8日間かけて競技する)。せめて7日間を死守してほしかったが、今回は事情が事情だけにやむを得ない、のか。実際は7日間でも無理がある。ましてやアジア選手権での7種目4日間なんていうのはとんでもないことである。日程をふやせばコストがかかるのはわかる。会期の延長が不可能なら種目を減らすべきだ。現在の詰め込み運営が競技の質を落としていることに気づかなければなるまい。

例えば1987年の世界選手権は4種目を5日間で消化した。しかし2012年のアジア選手権では7種目を4日間である。参加国は比較にならないほど増えているのに、である。犠牲になっているのは質である。

極論だがアジアのチャンピオン、いや世界チャンピオン、つまりソフトテニスのチャンピオンを決めるのなら。ダブルス一種目に7日間かけたってかまわない。そこではじめてソフトテニスが真の魅力を見せ始める。そんな風に思うのだ。

まず正式種目として競技される事こそ大事、かもしれないし、それは恐らく正しいが、ただやればそれで良い、というものではあるまい。そういう時期はとっくに卒業してなければいけないのではないか?。

2006ドーハ大会より。ドーハ大会は今回と同様にテニスと同会場、しかも同時進行だった。画像は添田剛と対戦するパラドンスリチャパン(タイ)。ATP最高9位、ツアー通算5勝の堂々たる成績。これは現在の錦織圭の成績と全く同じである。まさにアジアを牽引するタイの英雄だった(2010年引退)。ドーハのテニス競技にはこのスリチャパン以外にも、ブパシ、パエス(インド)。韓国のリーヒョンテク、中国のリーナ、等、世界的名手が顔を揃え、オリンピックならではの本気!のファイトが見られた。日本からも鈴木貴男ら当時のトップが出場している。
2006ドーハ大会より。ドーハ大会は今回と同様にテニスと同会場、しかも同時進行だった。画像は添田豪と対戦するパラドンスリチャパン(タイ)。ATP最高9位、ツアー通算5勝の堂々たる成績。これは現在の錦織圭の成績と全く同じである。まさにアジアを牽引するタイの英雄だった。ドーハ大会には祖国のために故障をおしての出場(翌2007以降その故障のためツアーから遠ざかっている。2010年正式に引退表明)。ドーハのテニス競技にはこのスリチャパン以外にも、ブパシ、パエス(インドのダブルスのスペシャリスト ATP最高一位、ダブルスでのキャリアグランドスラム達成している)。韓国のリーヒョンテク(ATP最高36位 ツアー2勝)’、中国のリーナ(WTA最高2位、2014全豪、2011全仏優勝)、等、世界的名手が顔を揃え、オリンピックならではの本気のファイトが見られた。日本からも鈴木貴男ら当時のトップが出場している。
2010年大会でのバドミントン会場。ソフトテニス会場に隣接した巨大アリーナ。しかし連日チケットはソールドアウト、常に超満員、応援のエキサイト振りもすごい。バドミントンはアジアが世界の中心であることを思えば当然か。スーパースターが次々に登場。
2010年大会でのバドミントン会場。ソフトテニス会場に隣接した巨大アリーナ。しかし連日チケットはソールドアウト、常に超満員、応援のエキサイト振りもすごい。バドミントンはアジアが世界の中心であることを思えば当然か。スーパースターが次々に登場。



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