名実ともに世界一 新世界チャンピオン パクキュチョルのフォアボレー 動画でみるソフトテニスの基本技術

前衛大国韓国復活か?

ミックスダブルス 森田・長江戦終了後
ミックスダブルス 森田・長江戦終了後

2014アジア競技大会ではリーダーとしてチームを全冠獲得に導いたが、怪我の影響もあって、自身のプレーはもう一つであった。しかし今回は素晴らしい。個人戦ダブルス二種目完全優勝は当然の帰結だとおもう。

久々に韓国前衛らしい繊細な高い技術と極大スケールの大柄なテニスを披露してくれた。もっとも他国とちょっと差がありすぎてフル回転とまでいかなかったのが残念だったが・・・

随所にみせてくれたキョンハン直伝のドロップスマッシュ一つをとっても別次元のパフォーマンス。とにかくネットプレイヤーとしてボムジュン、キュチョルの二人は比較を絶した存在だった。

今回出場ならなかったチヨンミン、キムジュンユン、キムキソンを含め前衛大国韓国は復活と見る向きもあろう。たしかに、全盛期(スリートップが君臨した時代)には及ばないものの、それに迫るレベルまで回復していると見る。及ばないのは、優雅さ、美しさ、あるいはもう一つ突き抜けたなにか、である。それをもとめるのは、ないものねだり、なのだろう。あの時代は奇跡だったのだ。

キョンハン直伝

さてフォアボレー。ドロップスマッシュがキョンハン直伝と書いたが、キョンハンといえばフォアボレーの神様であり、キュチョルもその遺伝子をはっきり受け継いでいる。

kyuanime日本的なボレーとはかなりの部分を異にするが、その是非はここでは論じない。

ただ私にいえるのは現在のソフトテニス界においてキュチョルのフォアボレーがスピード、正確性、リーチ、そしてパワーともに群を抜いているということである。つまり名実ともに世界一なのだ。

ただ、日本とは文法が違う。だから理解できない、わからない、と拒絶反応を起こす人は当然いるだろう。それはある意味しょうがないことなのだが、『ダメ、間違っている』なんて平気で言ってしまう人がいるから困ってしまう。異質であるという理由で思考停止するひとが多い(ホントに多い!!)のは実に残念なことといわざるをえない。

増田・船水戦でのキュチョル。グリップが柔らかい。
増田・船水戦でのキュチョル。グリップが柔らかい。

世界チャンピオンの最高齢記録

2015世界ソフトテニス選手権でダブルス、ミックスダブルスの両方に優勝したパクキュチョル。二つのダブルスに優勝したのは世界選手権史上では初めての快挙となる(ユウヨンドン、キムボムジュンがアジア競技大会で達成(2002、2014))。

1981年生まれの34歳、33歳で第13回世界選手権(2007アンソン大会)ダブルスに優勝したキムヒースー(韓国 ムンギョン)を抜いて世界チャンピオンの最高齢記録を達成した。ペアのイスヨルは1982年生まれであり30代ペアのタイトル獲得である。

初代表が2012年のアジア選手権、このときすでに31歳。遅咲きといえるが、高校時代に日韓中ジュニアで来日するなど活躍している。私が最初に彼を見たのは2006年アジア競技大会の韓国代表選抜だと思う。

kyu







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