キングオブアジア五輪 ユウヨンドンのハーフボレー ソフトテニスの技法 KING OF ASIAN GAMES YOU Yong-Dong

KING OF ASIAN GAMES

キングオブアジア五輪、現人神ユウヨンドンのハーフボレー

絵のように美しく、イノセントなまでに謙虚・・・

ハーフボレー。この技術はいかなる場合でも緊急避難であるが、ここでのユウヨンドン(劉永東유영동 現NHBANK 監督)はなんと基本に忠実なことだろう。最初の構え、テイクバック、グリップチェンジ(→コンチネンタル)での左手のサポート。ひとこまひとこまが絵のように美しい。

ボムジュンの豪快なドライブボレーのところでも書いたことがここでもいえる。緊急事態ゆえに基本を総動員している。いや違う。ヨンドンはいつでもこうなのだ。史上最高最強ながら、もっとも(本質的な)基本に忠実、いやそれゆえに史上最高最強なのか?彼の一挙手一投足から学ぶことはあまりに多い。

1(下連続写真)の構え、まず素晴らしい。あたりまえじゃないかというなかれ、これができない(できてない、いややろうともしない)例がどれほどか。そのこと、そのゴーマンさがプレーの質、テニスの質を下げていることに気づくべきなのだ、と思う。その後の左手のサポートもそうだ。テニスの底知れぬ深遠に対する畏敬、それゆえに純粋、無邪気なまでに謙虚、そう感じる。

 

金5、銀3、銅2 たった一人で日本一国を楽々凌駕・・・

アジア競技大会にソフトテニスが正式参加したのは1994年の第12回大会より。以降前回17回大会まで6回連続で競技されている。

2002年大会でのヨンドン。三冠完全優勝

ヨンドンはその最初の4回(1994第12回〜2006第15回)に連続出場、トータル10種目にエントリーし、その全種目でメダルを獲得、その内訳たるや金5、銀3、銅2。日本がこの間獲得した金メダルが男女全種目あわせて3であることを考えるとこの数字がいかにとんでもないものか知れるだろう。

特筆すべきはメインイベントたる個人戦ダブルスでの3度の決勝進出、2度の金メダル獲得で、比肩しうるのは李佳鴻の2連覇3大会連続決勝進出のみ。

2006年大会団体戦で

アジア競技大会におけるこの二人の偉大さは甲乙付け難く、連覇(2006、2010)という大偉業を成し遂げた李佳鴻のやや歩がある? いやヨンドンは4大会連続のベスト4以上、さらに団体2連覇、ミックス(実質2連覇ともいえる)での活躍を加味するとヨンドンか?。

4両者の直接対決は2006年のドーハ大会でのダブルス決勝(大会のラストマッチ、ヨンドンのラストマッチでもあった)のみ、ハードコート上での雨天決行というありえない最悪のコンディションが残念すぎたが、それでも重厚なファイナルの激闘死闘だった。天候がよければいったいどうなっていたのか?私は天を恨む。

2006年大会(ドーハ)男子ダブルス決勝前。手前がキムジェボク・ユウヨンドン(韓国)、向こうが楊勝發・李佳鴻(台湾)

今夏 監督としてアジア競技大会へ

監督ユウヨンドン。2012アジア選手権団体戦決勝より。

ユウヨンドンは今夏3大会ぶり5度目のアジア競技大会に臨む。今回は監督(女子)として。

各国の監督コーチには選手時代しのぎを削ったのライバル(全員が四大国際大会の個人チャンピオン、あるいはファイナリスト。後日紹介)が名を連ねており、往年のファンにとっては、選手は影が薄いと感じてしまうほど。

アジア競技大会男子ダブルスの全メダリスト。1990年の北京大会では公開種目ながら上松・大橋が金メダルを獲得している。

アジア競技大会におけるユウヨンドンの全成績(年代順)

第12回大会(1994)

ダブルス 金メダル(イミョング・ユウヨンドン)
国別対抗団体戦 準優勝

第13回大会(1998)

国別対抗 金メダル
ダブルス 銅メダル(チョンインスー・ユウヨンドン)

第14回大会(2002)

ダブルス 金メダル(イウォンハク・ユウヨンドン)
ミックスダブルス 金メダル(キムスイウン・ユウヨンドン)
国別対抗団体戦団体 金メダル

第15回大会(2006)

ダブルス 銀メダル(キムジェボク・ユウヨンドン)
ミックスダブルス 銀メダル(キムキョンリョン・ユウヨンドン)
国別対抗団体戦 銅メダル

現役引退後はNH BANKのコーチとして女子の指導にあたる。昨年(2017)より監督に就任。今年2018年に代表監督に(2012年のアジア選手権でも監督をつとめたがアジア競技大会では初めてだ。この画像は2012年韓国代表選抜戦でNH BANKの父兄と談笑中の一コマ。

ハーフボレーの定義について(再掲載)

ハーフボレーは、ここでみられるようなショートバウンドの処理を表す言葉なのだが、ソフトテニスにおいてはあいまいに使われがちな用語であり、その点が非常に気になる。ハーフボレーとローボレーの混用、あるいはハーフボレーとドライブボレー(ヒッティングボレー、73ボレー)の混用である。

用語(言葉)は重要である。

たしかに1993以前、つまりルールの大幅改正以前の雁行陣絶対王政時代には稀な技術であったハーフボレーだが、1994年以降の新ルール下ではそれ以前と比較を絶して重要性を増している。頻繁にみられる日常的な技術になってきた。しかしそれを表す言葉を持っていない人が多すぎる。

イースタングリップとコンチネンタルの混同も以前として存在しているのはおよそ信じがたい愚かさだが、ここでも同様である。断じてハーフボレー=ローボレーではないのだが、そう勝手に解釈して使う人があまりに多い。(もっとすごいのはローボレーをネットから離れたところで行うボレーと思っている人がおおいことだ。たしかにネットにベタずめ状態でローボレーはありえないのだが)。

2005東アジア競技大会3冠完全優勝 王俊彦(台湾)の裏面を使ったハーフボレー。

軟庭では慣例的にそうだったという人も必ずでてくるが、古い文献をあたるとハーフボレーは軟庭界でも正確に定義されている。

なぜ現在のようなややこしい事態にいたったのか?よくわからない、というか・・・・




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