杭州アジア競技大会注目の選手 2

張祐菘、台湾の今年のインカレシングルスチャンピオン。同い年で最大のライバル陳郁勳(台北体院)を準決勝で倒した。国際大会への登場は2019年の世界選手権、6番目の選手として個人戦シングルスに出場し内本に敗れてベスト16。同年のアジアジュニアU21シングルス優勝。アジア競技大会代表選抜もシングルス予選優勝で勝ち取った。
本来ダブルス選手だったが代表への活路をシングルスを強化することで見出した選手だ。
台湾の代表は台北体院系が中心だが、彼のみ古豪台中体院(歴史的に世界最強の名門といっていい)。代表を出すのは賴立煌・何孟勳(アジアチャンピオン)以来で黄錦州コーチの薫陶を受けている。陳郁勳の変幻自在さとは好対照のオーソッドクスさは台中ならでは。賴立煌のような大化けがあるか?

強化が実を結びつつある・・・・
台湾代表選抜は例年通りダブルス予選で2組四人をまず選出し、その後にシングルス予選で最後の一人を選出している。これは韓国と全く同じで、いつもことだが、恣意的な要素、不透明なところが全くない。
今回に限り韓国と違うのは2023年には代表選抜をおこなわず、2022年のメンバーを繰り越したことだ。つまり今年は代表戦を行ってない。このメンバーで海外遠征を繰り返して熟成させてきた。
この張祐菘と陳柏邑、陳柏邑はほぼ同年であり、2019年に台中で開催予定だった第一回東アジアユース競技大会(East Asian Youth Games、EAYG)に向けての強化選手である。東アジアユースは2013年に終了した東アジア競技大会の後継大会であり、東アジアオリンピック委員会(East Asian Olympic Committee、EAOC)が主催する。ところが記念すべき第一回大会は極めて理不尽な理由により中止を余儀なくされた(この大会のために台中には素晴らしいスタジアムコートが新設されている)。極めて残念ではあったが、功もあった。台湾のユース層の強化の組織化がすすんだのである。張祐菘と陳柏邑、陳柏邑はその最初の世代といえ、今年のコリアカップの成果みればわかるようにその強化が実を結びつつあるとおもう。

杭州アジア競技大台湾代表
- 男子
- 余凱文
- 林韋傑
- 陳郁勳
- 陳柏邑
- 張祐菘
- 女子
- 鄭竹玲
- 徐巧楹
- 郭千綺
- 黃詩媛
- 羅舒婷
ちなみに第二回東アジアユース競技大会は今年八月ウランバトールで開催されたが、ソフトテニスは競技種目から外れた(硬式テニスもはいっていない)。第3回大会は2027年に韓国で開催予定でありおそらくはそこで競技種目に復活する?のではないだろうか。
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