9人がアジア五輪初代表。国際大会初出場は5人
今年8月にインドネジア ジャカルタ/パレンバンで開催(8月18日〜9月2日)されるアジア競技大会(テニス/ソフトテニスはパレンバン)のソフトテニス日本代表が日本ソフトテニス連盟より発表された。
代表は男女それぞれ5人。
4月に広島で開催された予選会の優勝者がすでに代表にきまっているので、残る4枠づつが決まったことになる。いずれも本年度のナショナルチーム員から合宿等へて推薦された。
男子
船水颯人
代表選手予選会一位。アジア競技大会は初出場。国際大会には2015年より三大会連続出場となる。
2016アジア選手権ダブルス優勝(船水・上松)、同ミックスダブルス優勝(船水・佐々木) 2015世界選手権ダブルス3位(増田・船水)2015世界選手権国別対抗団体戦優勝、2016アジア選手権国別対抗団体戦優勝 2017第一回アジアカップシングルス優勝、2015天皇杯全日本選手権優勝(船水・星野)、2015、2017、2018全日本シングルス優勝、2016全日本インドア優勝(船水・星野) 2014世界ジュニアU18ダブルス優勝(船水・上松) 2014世界ジュニアU18シングルス優勝
早稲田大学在学中
長江光一
アジア競技大会には前回インチョン大会(2014)に続き2大会連続出場。国際大会には2011年より7大会連続7度目の出場。
2013年の東アジア競技大会(天津)シングルスで優勝し、男子シングルスで国際大会史上初の金メダルを日本男子にもたらした。
2013東アジア競技大会シングルス優勝、同ミックスダブルス優勝(小林・長江)、2011世界選手権シングルス3位、2016アジア選手権ダブルス3位(水澤・長江)、2013アジア選手権国別対抗団体戦優勝、2013東アジア競技大会国別対抗団体戦優勝、2015世界選手権国別対抗団体戦優勝、2016アジア選手権国別対抗団体戦優勝。2010チャイナカップダブルス優勝(荒尾・長江)
2014全日本シングルス優勝、2016、2017、2018同準優勝、2014天皇杯全日本選手権優勝(水澤・長江)、2016同準優勝(水澤・長江)、2017同準優勝(丸中・長江)。2015全日本インドア優勝(水澤・長江) 2018全日本インドア優勝(丸中・長江)
NTT西日本所属
丸中大明
国際大会初出場。
まだ高校生だった2012年のアジア選手権代表予選で最終ラウンド(4組総当たり)に残り、その初戦で当時の大本命篠原・小林を破り、続く水澤・岩崎戦もファイナル、代表まであと1歩だった(丸中・鈴木)。以来6年、ついに代表の座に。
2013中山盃国際大会シングルス準優勝 ミックスダブルス準優勝
2017全日本社会人優勝、2017天皇杯全日本選手権準優勝、2018全日本インドア優勝
NTT西日本所属
上松俊貴
アジア競技大会初出場。
国際大会には2016アジア選手権に続き2大会連続出場。
2016アジア選手権ダブルス優勝(船水・上松)。2016アジア選手権国別対抗団体戦優勝 2014世界ジュニアU18ダブルス優勝(船水・上松) 2014中山盃国際大会ダブルス3位(船水(雄)・上松) 2014中山盃国際大会シングルス3位
2017全日本東京インドアに高校生としては初優勝を達成(本倉・上松)。
早稲田大学在学中。
増田健人
アジア競技大会初出場。
国際大会には3大会連続4度目の出場。
韓国のエースであるキムドンフンにたびたび土をつけるドンフンキラーである。2016年のアジア選手権団体戦決勝での名勝負は忘れがたい印象を大観衆に刻印した。
2015世界選手権ダブルス3位(船水・増田)、2013東アジア競技大会国別対抗団体戦優勝、2015世界選手権国別対抗団体戦優勝、2016アジア選手権国別対抗団体戦優勝 2010中山盃国際大会シングルス優勝
2016全日本シングルス優勝 2014天皇杯全日本選手権準優勝(増田・柴田) 2017全日本インドア優勝(増田・柴田)
和歌山県庁所属
女子
林田リコ
代表選手予選会優勝 国際大会初出場
2017年高校生としては67年ぶりに皇后杯を奪取し全日本ランキング一位に(林田・宮下)、2018年4月から大学生となったが、いきなり日本代表選抜戦(シングルス)で優勝。単複で日本一といっていいだろう。もはや(大学生になったので)超高校級と呼べなくなったが、とんでもない逸材にはちがいない。2017アジアカップ(コリアカップ)ダブルス準優勝(林田・黒木)、2017皇后杯全日本選手権優勝(林田・宮下)、2016全日本シングルス準優勝
2014世界ジュニアU15ダブルス優勝(林田・久保)、2014世界ジュニアU15シングルス優勝
東京女子体育大学在学中
半谷美咲
国際大会初出場。
高橋とのペアは女子ではまだ希少のダブルフォワード。2016、2017のインドアシーズンで完全優勝と話題を拐った。遅いコートで抜群の強さを誇る。皇后杯では2016ベスト4、2017準優勝、この2年間でベスト4をキープしたのは高橋・半谷だけ。代表選手予選会では準優勝し代表決定に駄目押しした感じ。
2017皇后杯全日本選手権準優勝
2017全日本インドア優勝、2018全日本インドア優勝 2017全日本女子選抜優勝 2018全日本女子選抜優勝(2016、2017と2シーズン連続でインドア完全優勝)
どんぐり北広島所属
高橋乃綾
国際大会初出場。
半谷とのペアは女子ではまだ希少のダブルフォワード。2016、2017のインドアシーズンで完全優勝と話題を拐った。遅いコートで抜群の強さを誇る。皇后杯では2016ベスト4、2017準優勝、この2年間でベスト4をキープしたのは高橋・半谷だけ。代表選抜戦では半谷に続き3位。代表決定に駄目押しした感じ。
2017皇后杯全日本選手権準優勝
2017全日本インドア優勝、2018全日本インドア優勝 2017全日本女子選抜優勝 2018全日本女子選抜優勝(2016、2017と2シーズン連続でインドア完全優勝)
どんぐり北広島所属
黒木瑠璃華
アジア競技大会初出場、国際大会には2016アジア選手権に続き2大会連続2度目の出場。本大会では林田とのペアか?
2016アジア選手権ダブルスベスト8(柿崎・黒木)、2017アジアカップ(コリアカップ)ダブルス準優勝(林田・黒木)
2016アジア選手権ダブルスでは2戦目(三回戦)でハンウリ・パクダソム(韓国)に快勝。
2017皇后杯全日本選手権3位(徳川・黒木) 2018全日本インドア3位(徳川・黒木) 2017全日本インドア準優勝(柿崎・黒木) 2016全日本女子選抜優勝(柿崎・黒木)
ヨネックス所属
尾上胡桃
国際大会初出場。
2016チャイナカップダブルス優勝(笠井・尾上) 2014中山盃国際大会ミックスダブルス優勝(船水(雄)・尾上)、ダブルス準優勝(平久保・尾上)
2018全日本シングルス優勝。2017全日本学生選手権ダブルス優勝 シングルス準優勝
日本体育大学在学中
memo
1994年の正式種目入り以来、ダブルスランキング一位の選手が二人とも代表落ちするのは初めてのことである。
船水、上松と二人の学生選手が入ったが、一度に二人は史上初である。1994年広島大会には一人(高川)、1998年バンコク大会には0、2002年釜山大会0、2006ドーハ大会0、2010年広州大会1人(中本)、2014年インチョン大会0人となっている。つまり過去代表となった学生選手は6大会(足掛け20年間!!)で二人であり、一度に二人というのが特別であることがわかる。これも時代の流れか・・・(1990年の北京大会でデモンストレーション種目だったときには一人(北本))。
ちなみに韓国で学生選手が代表入りしたのは過去4人(1994ユウヨンドン、2006キムジェボク、2006ナムテクホ、2010イヨハン)。今回は0。
女子はランキング一位の宮下、シングルスランキング2年連続一位の徳川、2017シーズンアジアカップ(コリアカップ)、全日本社会人と2勝し高橋・半谷に準ずる成績の小谷・大槻が落選。小谷・大槻は2016年アジア選手権(皇后杯2位、予選会2位)でもさらに見事な実績ながらまさかの落選で気の毒というしかない。
サーフェースの問題もあり、安易に批判はしたくないが、代表選考の不透明さは指摘されるべきであろうと考える。
女子も学生がふたり、過去6大会トータルで学生選手は二名と男子同様、従来 女子の有力選手は進学せずに実業団に進むことが多かった。しかしここ数年で進学志向が急速に進み、女子のナショナルチーム事情は一変してしまっている。男子とはかなり事情が違うのである。毎回代表をおくりこんでいた東芝姫路からだれも代表入りしなかったのもその時代の流れか・・・
当初第18回大会は2019年にベトナムハノイで開催予定であったが財政難を理由に2014年に開催を返上という事態に。急遽代替地を選考し5ヶ月後インドネシアに決定した。
異例(史上初)のジャカルタとパレンバンの二都市開催となったのは故なきではないのである(次回、次々回は1都市開催が決定)。
アジア競技大会はアジアのオリンピック。ソフトテニスが参加するイベントではもっとも巨大なスケールで運営される。まさにソフトテニスのプレステージといえる(実際に2006年ドーハ大会はオリンピックスタッフによりオリンピックなみの規模で運営されている。第一回は1951年ニューデリー大会だが、ソフトテニスは1990年第12回大会(広島)より正規種目として参加している(1990年第11回大会には公開種目として参加)。
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- 第17回インチョン大会2014
- 第16回広州大会2010
- 第15回ドーハ大会2006
- 第14回プサン大会2002
- 第13回バンコク大会1998
- 第12回広島大会1994
(第11回北京大会1990(公開種目)

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