アジア五輪、世界選手権団体戦における韓国女子の強さは異様
上記の表をみてわかるとおり、韓国は、ソフトテニスがアジア競技大会に初参加した、1994年に優勝。以後、4大会連続で一位、2010年の第16回大会(広州)の準決勝で台湾に敗れるまで、足掛け16年にわたり王座に居座った。
アジア競技大会とその翌年に開催される世界選手権での、この種目つまり『女子団体戦』における韓国の強さは異様といえ、1994年以来現在迄にいわゆる四大国際大会が19回開催され韓国女子は11回優勝しているが内8回がこの2大会での勝利になる。
1993年から1998年に6年連続優勝
順を追って話そう。
前世紀末つまり四大国際大会時代になった直後の韓国女子の快進撃は目を見張るほどで1993年から1998年の6年間6大会の国別対抗団体戦に6連勝を果たしている(1993年の第一回東アジア競技大会は公開種目)。女子は、男子に比較して、選手の入れ替わりのスパンが短くはっきりしている。日本にくらべ競技人口の極端に少ない韓国でこの6連覇は大変な記録といえよう。
バンコクアジア五輪優勝以降 勢いは衰えるが・・・
1998年のバンコクアジア競技大会で団体個人完全優勝。それ以降、やや勢いは衰えたが、上記に書いた異様さはこれ以降の顕著になる。
2000年代にはいって韓国女子は下降線をたどる一途のようにみえる。1990年代が強すぎたのかもしれないが、どうもそれだけでは説明できない弱体化があるのではないか。
しかし、だ。アジア選手権や東アジア競技大会では敗れてもアジア競技大会と世界選手権では勝つというパターンが続いていくのである。
具体的にいうと、アジア選手権、東アジア競技大会では2000以降に開催された7回中1回優勝しているだけだが、同期間のアジア競技大会、世界選手権は6回中5回優勝しているのである。
国際大会に対するスタンス
何度も書いているように韓国選手にとって最大の目標は世界選手権に勝つことである。次いでアジア競技大会となる。兵役の義務のない女子ではそれが一層顕著になる(アジア競技大会で優勝すれば兵役を免除される)。
台湾や日本はまずアジア競技大会であろう。2番目は台湾では世界選手権、次いでアジア選手権、意外なことに東アジア競技大会は4番目である。
日本はどうか?世界選手権よりも総合競技大会(オリンピック)である東アジア競技大会により力が入る、そんな感じもある。一口に四大国際大会といっても各国でかなりスタンスが違うのだ。特に近年、韓国や台湾の選手は日本選手にくらべて四大大会のなかでの差別化がよりドライになった感じが有る。以前はそうでもなかったが・・・・その点、日本は依然として基本どの大会にたいしても高いモチヴェーションを維持しているようにみえ、宗主国としての責任とプライドがのぞく。それは率直に偉としたい。
日韓互いのベストのチームが同時に出場することは稀
韓国女子の近年のベストラインナップは2007年(世界選手権)のチーム。日本は2005年(東アジア競技大会)のチームだろうか?
2007年には韓国が3種目完全制覇、2005年には日本が同様の結果をだしている。
国際大会に対するスタンスが微妙にずれていることでお互いのベストのチームが同時に出場することは稀、といえばややオーバーだが、そんな印象はある。
2010年大会の日本は2005年のチームに匹敵する力を持つチーム(こちらが最強という人もいるだろう)。韓国は2008年アジア選手権が自国開催だったのでややチーム作りが遅延したもののまずまずの戦力、両国の対戦を楽しみにしていたのだが、5連覇をかけた韓国は準決勝で台湾に足元をすくわれた。それもキョンリョン、エーギョンという2大エースが負けるという信じ難い結末だった。
斯くして韓国の連勝は止まった。しかし日韓戦でそれが決まった訳ではないのは日本としては決着がついていない。
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